『
ハンギョレ新聞 10月5日(月)8時40分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151005-00022110-hankyoreh-kr
英紙がサムスン電子テレビの電力消費量不正を指摘
英国メディア「試験と実際の内容が異なる」 サムスン「節電するか明るくするかを選択」
英紙ガーディアンが、サムスン電子製テレビの電力使用量不正疑惑を提起するとサムスン電子が事実と異なると反論した。
ガーディアンはヨーロッパ連合(EU)の出捐研究機関である「コンプライアンTV」の未公開実験結果を引用し「サムスン電子の“モーション ライティング”(motion lighting)が、国際電気標準委員会(IEC)のテスト条件では明るさと消費電力を低くしているが、実生活視聴条件では消費電力節減効果が現れなかった」と今月1日(現地時間)報道した。
コンプライアンTVのマネジャー ルドルフ・ハインツが「サムスン電子が法を犯したとは言い切れないが、法の精神に反したと見ることはできる」と話したという。
これについて排出ガス不正を行ったフォルクスワーゲンのスキャンダルに例えた。
ヨーロッパ連合執行委員会は家電製品の消費電力テストと関連したトリック主張について調査すると明らかにした。
一方、サムスン電子は公式ブログ「サムスントゥモロー」(global.samsungtomorrow.com)を通じて全面的に否定した。
サムスン電子は「モーションライティングはテスト環境だけで作動するのではなく、電力消耗と環境影響を減らせるよう実験室でも家庭でも作動する基本(デフォルト)セッティング」と反論した。
さらに
「消費者が電力消耗を減らすか、よりよい画面を選ぶかによりセッティングを変更できる」
として、
「その方法は使用説明書はもちろんウェブサイトにも出ている」
と説明した。
米国の経済専門誌フォーチュンとフォーブスは、サムスン電子の肩を持った。
4日、フォーチュンのインターネット版は
「世界的テレビメーカーはフォルクスワーゲンと同じことを犯したのか」
という題した記事で
「サムスンとフォルクスワーゲンの事態は違う。
サムスンをはじめとするテレビメーカーが不法な行動をしたという証拠はどこにもない」
と書いた。
フォーブスのインターネット版も
「サムスンがテレビエネルギーテストを欺いたという主張に反撃を加える」
という記事で
「サムスン電子のモーション ライティングは、エネルギーを削減しテレビを親環境的にするために設計された機能」
とし
「フォルクスワーゲンと違い、サムスンのこの機能はメニューに常に現れていて、いつでも誰でもこの機能に接近し点けたり消したりできるため」
と明らかにした。
』
『
朝鮮日報日本語版 10月7日(水)10時46分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151007-00001326-chosun-kr
(朝鮮日報日本語版) 【社説】
韓国にとってTPP抜きの経済・安保戦略とは何なのか
米国のオバマ大統領は5日、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉が大筋合意に達した直後に発表した声明で
「中国のような国に世界経済のルールを書かせることはできない」
と述べた。
単なる経済共同体を超え、
TPPを米国の「アジア回帰」戦略の中核と位置付けるオバマ政権の認識
が率直に表れている。
オバマ大統領はこれまで、この地域の経済を自国主導の共同体の中にとどめておき、日増しに影響力を拡大する中国をけん制するという論理で、米国内のTPP反対派を説得してきた。
その米国は、今回も重要なパートナーとして日本を選んだ。
安倍晋三首相は6日、大筋合意を受けて記者会見し、TPPの意義について
「アジア・太平洋地域に自由、民主主義、基本的人権といった基本的価値を共有する国々と開かれた経済システムをつくり、
経済面で法の支配を強化する」
と説明した。
また
「将来的に中国も(TPPに)参加すれば、日本の安全保障、アジア地域の安定にも寄与し、戦略的に大きな意義がある」
とも述べた。
遠回しにTPPの安保的な側面を強調したのだ。
安倍政権は先月、集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法を成立させ、米国の軍事的後方基地としての日本の役割を明確にした。
中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を拒んだことと併せ、
TPPの大筋合意は日本が安保同盟だけでなく経済同盟にまで米日関係を深めたことを意味する。
韓国政府は2年前、TPP交渉に参加するチャンスを逃した。
通商戦略の主軸を多国間協定ではなく2国間の自由貿易協定(FTA)に置いていたことに加え、日本に対する市場開放を懸念する財界の意見、農家の反発も政府の決定に大きな影響を与えた。
短期的な利害得失ではなく、経済の構造改革を含めた全体の国益や北東アジアの安保構図までも考慮した大きな戦略はなかった。
その結果、TPPという「スーパー経済同盟」から外されてしまったのだ。
韓国政府は6日になってようやく
「どんな形であれ、TPPに参加する方向で検討する」(チェ・ギョンファン経済副首相兼企画財政部〈省に相当〉長官)
との立場を示した。
韓国がTPPに加わり、国内の構造改革、先進化の契機とするには、まずは産業界に根付いている「日本恐怖症」を克服する必要がある。
韓国産業界が技術大国の日本を恐れるのは、ある意味で当然のことだ。
だが今は、恐ろしいからといつまでもドアを閉めきって生きられる世の中ではない。
韓米FTA交渉の際にも「弱者が強者と自由貿易協定を結んだら絶対に負ける」という悲観論が強かったが、実際には対米貿易黒字が拡大する結果となった。
日本と米国は違うかもしれない。
だが、世界最貧国だった韓国を今の地位まで押し上げたのは、チャレンジ精神にほかならない。
貿易に大きく依存する国の政治家たちが、世界国内総生産(GDP)の40%を占める巨大な自由貿易協定をまるで遠くの山を眺めるかのように傍観していたことは、このチャレンジ精神が失われつつあることを示す兆候だ。
TPPには後からでも参加できるが、恐怖心がチャレンジ精神を抑え込んでいる現状は簡単には変えられない。
日本は中国主導の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉にも参加している。
TPPの大筋合意により、韓国は自由貿易協定を通じた経済領土競争で日本に一気に逆転される危機を迎えた。
安保戦略は一層あいまいで、不確実なものとなった。これを重く受け止めねばならない。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年10月7日(水) 22時13分
http://www.recordchina.co.jp/a120628.html
米中日韓ネット世論、TPP大筋合意への評価分かれる
=米中で反対・批判論強く、
「決まったものは仕方ない」と日本、
揺れる韓国
2015年10月7日、環太平洋経済連携協定(TPP)締結交渉が大筋合意に達したことについて、協定参加国の日米や不参加の中韓のネットユーザーからはさまざまな意見が寄せられている。
TPPは日米豪加を含む12カ国の貿易に関するルールや関税撤廃を目指したもので、このほど大筋合意した。
世界経済に占める割合は約4割。
オバマ米大統領は声明で
「中国のような国に世界経済のルールを書かせるわけにはいかない。
我々がルールを書き、米国製品の新たな市場を開くべきだ」
と指摘。
安倍首相も
「日本のみならず、アジア太平洋の未来にとって大きな成果だ」
と強調した。
TPP交渉に参加していない中国と韓国は今年6月、TPPに対抗する形で、アジアの経済統合の核となる自由貿易協定(FTA)に署名し、年内発効を目指している。
★.中国は中国抜きのTPP交渉を強く警戒する一方、
韓国は是非については検討中ながらも参加に向けた協議入りを表明している。
中国のネットユーザーからは合意報道について、
「TPPって結局何?」
「中国の指導者がTPPについて語るのを聞いたことがない」
と“情報不足”を示す声が出ているほか、
「中国は自らのルールを構築すべきだ」
「中国はTPP参加を考えないほうがよい。
周辺国と個別のFTAを結び、ロシアや欧州連合(EU)との関係を作って自分の道を歩むべきだ」
と政府方針を支持するコメントも見られた。
これについて日本ネットからは
「中国のコメントを見ると、TPPについて中国では何も報道されていないことが分かるな」
との受け止めがあるほか、
「少なくともTPP関係国との貿易では中国が限りなく不利な立場に立たせられることになる」
などの見方が寄せられている。
また中国ネットで
「アジアインフラ投資銀行(AIIB)が揺さぶられる」
との声があったことについて、
「TPPが妥結する、しないに関わらず、AIIBは完全に暗礁に乗り上げている」
との見方が示された。
微妙なのは、韓国で
「環太平洋経済同盟の落後者になるかもしれない」
「一刻も早くTPPに参加するべきだ」
などの声が出ている。
しかし、ネットユーザーの間では
「TPPに参加すれば、中国とのFTAが台無しになってしまう」
「米国はいつも日本の味方」「韓国は中国と協力すればいい」
とTPP参加に反対する意見が強そうだ。
米国ネットでも意外と
「これで米国の雇用はさらに失われていくことになる」
「経済における不正と大企業の権力がますますはびこることになる」
など批判的なコメントが目立った。
』
『
[ⓒ 中央日報日本語版] 2015年04月16日16時33分
http://japanese.joins.com/article/114/199114.html?servcode=A00§code=A20
韓国、TPP参加を公式打診
…米国は否定的な反応
韓国政府が米国に対して環太平洋経済連携協定(TPP)参加を公式に打診したが米国側が否定的な反応を示した。
ワシントン・ポスト(WP)が15日(現地時間)、報じた。
同紙は文在ド(ムン・ジェド)産業通商資源部第2次官を含む韓国の通商官僚が、最近、米ワシントンを訪問してウェンディ・カトラー貿易代表部副代表代行やキャロライン・アトキンソン国家安全保障会議(NSC)副補佐官に会い、TPP問題を議論したと伝えた。
しかし、動詞によると、米国は現段階では韓国を追加で含める問題について否定的な反応を示した。
同紙は、韓国通商当局消息筋を引用して
「米国はいつかは韓国もTPPに参加すべきだと考えているが、
それは今ではない」
とし
「米国は現在参加中の加盟国だけでも複雑な状況」
と話したことを伝えた。
』
『
東洋経済オンライン 2015/10/25 06:05 福田 恵介
http://toyokeizai.net/articles/-/88594?utm_source=yahoo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=related
韓国大慌て、「まさかTPPが合意するとは!」
露骨な中国傾斜のツケ、貿易立国の危機感
環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意を受け、参加を見送ってきた韓国が今後の成り行きを不安げに見守っている。
韓国は2004年に初めてチリとの自由貿易協定(FTA)を発効させて以来、これまでASEAN(東南アジア諸国連合)、EU(欧州連合)など、貿易でつながりの深い国や地域と相次いでFTAを結んできた。
■ 時代遅れのFTA政策
中でも2012年に米国との間で発効したFTAは、2代前の盧武鉉(ノムヒョン)政権時代の2007年に締結。農業や医療保健、知的財産といった分野で、韓国内からの強い反発をはねのけ、強力に推進した実績を持つ。
さらに今年は中国との間でも、FTA交渉が妥結。
これで韓国の貿易額の8割を超える部分が自由貿易となった。
そのため「FTA強国」と自称して、TPP交渉を冷ややかに見ていた。
ところが、TPP妥結が視野に入った9月上旬ごろから、「TPPに参加すべき」との声が政府内からも出始めた。
FTA政策に詳しい亜細亜大学の奥田聡教授は韓国の変節について
「新たに生まれる貿易ルールから外されてしまったことがようやくわかったのだろう」
と指摘する。
「親中路線のツケ」。
TPP妥結直後に韓国紙に躍った見出しだ。
TPPの主役は日本と米国。
韓国にとって共に主要貿易国ながら、
「日米と米韓、それぞれの間の親密度に差を感じたのではないか」
と奥田教授は言う。
現在の朴槿恵(パククネ)政権は、2013年の発足以降、外交で点数を稼ごうとしてきた。
他国で日本の悪口を言いふらし、“告げ口外交”と称された意固地なまでの反日政策もその一つだ。
今や貿易額で3割近い比重を占めるようになった、中国への傾倒ぶりも目立っていた。
また、中国の習近平主席と朴大統領の個人的な親密さも話題になるほど、中韓関係は緊密になった。
「通商問題、北朝鮮との南北問題を考えると、中国との一定の親密さは必要」(韓国・外交省関係者)という指摘は依然として根強い。
だが、先の韓国紙のような反応が出るほど、
「中国への傾斜が行き過ぎとの声も高まり、日本が参加しているTPPに加わるべきという声が上がっている」(韓国・全国経済人連合会関係者)。
■中国傾斜がTPP参加の障害に
世界の貿易政策の流れも、韓国がFTA政策を強力に推し進めた2000年代後半から、大きく変化している。
たとえば、メーカーのサプライチェーンは多くの国にまたがるようになった。
こうなると、韓国が個別に締結してきたFTAの域内を超えて、輸出入が行われるケースが増えてくる。
関税優遇のため、一定の割合で製品を現地で生産する規則を定めたとしても、その効果は限定的となる。
各国、各地域と個別に手を結んできた韓国政府のやり方は、すでに時代遅れだ。
環太平洋地域のさまざまな国を含むTPPのような、「メガFTA」に参加するうえで、むしろ障害になっている。
朴大統領は訪米して10月16日にオバマ大統領と首脳会談を実施した。
しかし、これまでの露骨な中国傾斜を含め、米国政府内では韓国への不信感が漂う。
貿易立国は瀬戸際に立たされている。
(「週刊東洋経済」2015年10月24日号<10月19日発売>「核心リポート05」を転載)
』
ハンギョレ新聞 10月5日(月)8時40分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151005-00022110-hankyoreh-kr
英紙がサムスン電子テレビの電力消費量不正を指摘
英国メディア「試験と実際の内容が異なる」 サムスン「節電するか明るくするかを選択」
英紙ガーディアンが、サムスン電子製テレビの電力使用量不正疑惑を提起するとサムスン電子が事実と異なると反論した。
ガーディアンはヨーロッパ連合(EU)の出捐研究機関である「コンプライアンTV」の未公開実験結果を引用し「サムスン電子の“モーション ライティング”(motion lighting)が、国際電気標準委員会(IEC)のテスト条件では明るさと消費電力を低くしているが、実生活視聴条件では消費電力節減効果が現れなかった」と今月1日(現地時間)報道した。
コンプライアンTVのマネジャー ルドルフ・ハインツが「サムスン電子が法を犯したとは言い切れないが、法の精神に反したと見ることはできる」と話したという。
これについて排出ガス不正を行ったフォルクスワーゲンのスキャンダルに例えた。
ヨーロッパ連合執行委員会は家電製品の消費電力テストと関連したトリック主張について調査すると明らかにした。
一方、サムスン電子は公式ブログ「サムスントゥモロー」(global.samsungtomorrow.com)を通じて全面的に否定した。
サムスン電子は「モーションライティングはテスト環境だけで作動するのではなく、電力消耗と環境影響を減らせるよう実験室でも家庭でも作動する基本(デフォルト)セッティング」と反論した。
さらに
「消費者が電力消耗を減らすか、よりよい画面を選ぶかによりセッティングを変更できる」
として、
「その方法は使用説明書はもちろんウェブサイトにも出ている」
と説明した。
米国の経済専門誌フォーチュンとフォーブスは、サムスン電子の肩を持った。
4日、フォーチュンのインターネット版は
「世界的テレビメーカーはフォルクスワーゲンと同じことを犯したのか」
という題した記事で
「サムスンとフォルクスワーゲンの事態は違う。
サムスンをはじめとするテレビメーカーが不法な行動をしたという証拠はどこにもない」
と書いた。
フォーブスのインターネット版も
「サムスンがテレビエネルギーテストを欺いたという主張に反撃を加える」
という記事で
「サムスン電子のモーション ライティングは、エネルギーを削減しテレビを親環境的にするために設計された機能」
とし
「フォルクスワーゲンと違い、サムスンのこの機能はメニューに常に現れていて、いつでも誰でもこの機能に接近し点けたり消したりできるため」
と明らかにした。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年10月5日(月) 8時54分
英紙がサムスン製品の消費電力偽装を指摘「VWを連想させるやり方」
=韓国ネット「サムスンを目の敵にしている」
「EUは他人を巻き込む作戦か?」
2015年10月2日、英紙ガーディアンが韓国サムスン電子のテレビに消費電力偽装の疑いがあると報じたことについて、韓国・朝鮮ビズが伝えた。
ガーディアンはヨーロッパ連合(EU)の民間調査機関の調査結果を引用、
「サムスン電子のテレビは、国際電気技術委員会の実験条件下では『モーション・ライティング』機能によりテレビの明るさや消費電力が減少するが、実際の視聴条件下ではそれほど消費電力を減らすことができない」
とし、
「使用環境によりエネルギー効率が明らかに異なるのは、フォルクスワーゲンの排気ガス量捏造(ねつぞう)問題を連想させる」
と報じた。
「モーション・ライティング」とは、画面が作動する際に画面の明るさを自動調節し電力消費を抑える機能だ。
これに関し、サムスン電子側は公式ブログを通じ疑惑を否定。
「モーション・ライティング機能はテストの際にだけ稼働するものではなく、実験室や家庭でも作動する基本機能として設定されている」
と説明した。
この報道に、韓国のネットユーザーからは次のようなコメントが寄せられている。
「歴史上、サムスンのように世界を制覇した企業はない。
半導体や小型電池など、核心素材の分野で世界を圧倒している。
サムスンが存在する限り、世界の先進国は永遠に1位になれない。
だからサムスンを目の敵にしている」
「サムスンは、やってないならガーディアンを訴えろ」
「ヨーロッパは他人を巻き込む作戦に出たのか?」
「こじつけっぽいな」
「ヨーロッパの人たちは、自分たちの問題を棚に上げる前にちゃんと調べてくれないと」
「フォルクスワーゲンのように全面的に調査して、問題があるなら賠償させろ」
「これが始まり。サムスンの偽装力がどれだけ恐ろしいかがいよいよ明らかになる」
「基本機能で消費電力を減らすのではなくて、薄っぺらな装置を付け加えて電力が減ったということにしてたんだろう。
そんな装置、別に必要ないのに」
』
まさか、これが第二の矢ではあるまい。
これではお粗末だ。
もう少し大掛かりなものを仕掛けてくるはずだ。
朝鮮日報日本語版 10月7日(水)10時46分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151007-00001326-chosun-kr
(朝鮮日報日本語版) 【社説】
韓国にとってTPP抜きの経済・安保戦略とは何なのか
米国のオバマ大統領は5日、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉が大筋合意に達した直後に発表した声明で
「中国のような国に世界経済のルールを書かせることはできない」
と述べた。
単なる経済共同体を超え、
TPPを米国の「アジア回帰」戦略の中核と位置付けるオバマ政権の認識
が率直に表れている。
オバマ大統領はこれまで、この地域の経済を自国主導の共同体の中にとどめておき、日増しに影響力を拡大する中国をけん制するという論理で、米国内のTPP反対派を説得してきた。
その米国は、今回も重要なパートナーとして日本を選んだ。
安倍晋三首相は6日、大筋合意を受けて記者会見し、TPPの意義について
「アジア・太平洋地域に自由、民主主義、基本的人権といった基本的価値を共有する国々と開かれた経済システムをつくり、
経済面で法の支配を強化する」
と説明した。
また
「将来的に中国も(TPPに)参加すれば、日本の安全保障、アジア地域の安定にも寄与し、戦略的に大きな意義がある」
とも述べた。
遠回しにTPPの安保的な側面を強調したのだ。
安倍政権は先月、集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法を成立させ、米国の軍事的後方基地としての日本の役割を明確にした。
中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を拒んだことと併せ、
TPPの大筋合意は日本が安保同盟だけでなく経済同盟にまで米日関係を深めたことを意味する。
韓国政府は2年前、TPP交渉に参加するチャンスを逃した。
通商戦略の主軸を多国間協定ではなく2国間の自由貿易協定(FTA)に置いていたことに加え、日本に対する市場開放を懸念する財界の意見、農家の反発も政府の決定に大きな影響を与えた。
短期的な利害得失ではなく、経済の構造改革を含めた全体の国益や北東アジアの安保構図までも考慮した大きな戦略はなかった。
その結果、TPPという「スーパー経済同盟」から外されてしまったのだ。
韓国政府は6日になってようやく
「どんな形であれ、TPPに参加する方向で検討する」(チェ・ギョンファン経済副首相兼企画財政部〈省に相当〉長官)
との立場を示した。
韓国がTPPに加わり、国内の構造改革、先進化の契機とするには、まずは産業界に根付いている「日本恐怖症」を克服する必要がある。
韓国産業界が技術大国の日本を恐れるのは、ある意味で当然のことだ。
だが今は、恐ろしいからといつまでもドアを閉めきって生きられる世の中ではない。
韓米FTA交渉の際にも「弱者が強者と自由貿易協定を結んだら絶対に負ける」という悲観論が強かったが、実際には対米貿易黒字が拡大する結果となった。
日本と米国は違うかもしれない。
だが、世界最貧国だった韓国を今の地位まで押し上げたのは、チャレンジ精神にほかならない。
貿易に大きく依存する国の政治家たちが、世界国内総生産(GDP)の40%を占める巨大な自由貿易協定をまるで遠くの山を眺めるかのように傍観していたことは、このチャレンジ精神が失われつつあることを示す兆候だ。
TPPには後からでも参加できるが、恐怖心がチャレンジ精神を抑え込んでいる現状は簡単には変えられない。
日本は中国主導の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉にも参加している。
TPPの大筋合意により、韓国は自由貿易協定を通じた経済領土競争で日本に一気に逆転される危機を迎えた。
安保戦略は一層あいまいで、不確実なものとなった。これを重く受け止めねばならない。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年10月7日(水) 22時13分
http://www.recordchina.co.jp/a120628.html
米中日韓ネット世論、TPP大筋合意への評価分かれる
=米中で反対・批判論強く、
「決まったものは仕方ない」と日本、
揺れる韓国
2015年10月7日、環太平洋経済連携協定(TPP)締結交渉が大筋合意に達したことについて、協定参加国の日米や不参加の中韓のネットユーザーからはさまざまな意見が寄せられている。
TPPは日米豪加を含む12カ国の貿易に関するルールや関税撤廃を目指したもので、このほど大筋合意した。
世界経済に占める割合は約4割。
オバマ米大統領は声明で
「中国のような国に世界経済のルールを書かせるわけにはいかない。
我々がルールを書き、米国製品の新たな市場を開くべきだ」
と指摘。
安倍首相も
「日本のみならず、アジア太平洋の未来にとって大きな成果だ」
と強調した。
TPP交渉に参加していない中国と韓国は今年6月、TPPに対抗する形で、アジアの経済統合の核となる自由貿易協定(FTA)に署名し、年内発効を目指している。
★.中国は中国抜きのTPP交渉を強く警戒する一方、
韓国は是非については検討中ながらも参加に向けた協議入りを表明している。
中国のネットユーザーからは合意報道について、
「TPPって結局何?」
「中国の指導者がTPPについて語るのを聞いたことがない」
と“情報不足”を示す声が出ているほか、
「中国は自らのルールを構築すべきだ」
「中国はTPP参加を考えないほうがよい。
周辺国と個別のFTAを結び、ロシアや欧州連合(EU)との関係を作って自分の道を歩むべきだ」
と政府方針を支持するコメントも見られた。
これについて日本ネットからは
「中国のコメントを見ると、TPPについて中国では何も報道されていないことが分かるな」
との受け止めがあるほか、
「少なくともTPP関係国との貿易では中国が限りなく不利な立場に立たせられることになる」
などの見方が寄せられている。
また中国ネットで
「アジアインフラ投資銀行(AIIB)が揺さぶられる」
との声があったことについて、
「TPPが妥結する、しないに関わらず、AIIBは完全に暗礁に乗り上げている」
との見方が示された。
微妙なのは、韓国で
「環太平洋経済同盟の落後者になるかもしれない」
「一刻も早くTPPに参加するべきだ」
などの声が出ている。
しかし、ネットユーザーの間では
「TPPに参加すれば、中国とのFTAが台無しになってしまう」
「米国はいつも日本の味方」「韓国は中国と協力すればいい」
とTPP参加に反対する意見が強そうだ。
米国ネットでも意外と
「これで米国の雇用はさらに失われていくことになる」
「経済における不正と大企業の権力がますますはびこることになる」
など批判的なコメントが目立った。
』
『
[ⓒ 中央日報日本語版] 2015年04月16日16時33分
http://japanese.joins.com/article/114/199114.html?servcode=A00§code=A20
韓国、TPP参加を公式打診
…米国は否定的な反応
韓国政府が米国に対して環太平洋経済連携協定(TPP)参加を公式に打診したが米国側が否定的な反応を示した。
ワシントン・ポスト(WP)が15日(現地時間)、報じた。
同紙は文在ド(ムン・ジェド)産業通商資源部第2次官を含む韓国の通商官僚が、最近、米ワシントンを訪問してウェンディ・カトラー貿易代表部副代表代行やキャロライン・アトキンソン国家安全保障会議(NSC)副補佐官に会い、TPP問題を議論したと伝えた。
しかし、動詞によると、米国は現段階では韓国を追加で含める問題について否定的な反応を示した。
同紙は、韓国通商当局消息筋を引用して
「米国はいつかは韓国もTPPに参加すべきだと考えているが、
それは今ではない」
とし
「米国は現在参加中の加盟国だけでも複雑な状況」
と話したことを伝えた。
』
『
東洋経済オンライン 2015/10/25 06:05 福田 恵介
http://toyokeizai.net/articles/-/88594?utm_source=yahoo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&utm_content=related
韓国大慌て、「まさかTPPが合意するとは!」
露骨な中国傾斜のツケ、貿易立国の危機感
韓国は2004年に初めてチリとの自由貿易協定(FTA)を発効させて以来、これまでASEAN(東南アジア諸国連合)、EU(欧州連合)など、貿易でつながりの深い国や地域と相次いでFTAを結んできた。
■ 時代遅れのFTA政策
中でも2012年に米国との間で発効したFTAは、2代前の盧武鉉(ノムヒョン)政権時代の2007年に締結。農業や医療保健、知的財産といった分野で、韓国内からの強い反発をはねのけ、強力に推進した実績を持つ。
さらに今年は中国との間でも、FTA交渉が妥結。
これで韓国の貿易額の8割を超える部分が自由貿易となった。
そのため「FTA強国」と自称して、TPP交渉を冷ややかに見ていた。
FTA政策に詳しい亜細亜大学の奥田聡教授は韓国の変節について
「新たに生まれる貿易ルールから外されてしまったことがようやくわかったのだろう」
と指摘する。
「親中路線のツケ」。
TPP妥結直後に韓国紙に躍った見出しだ。
TPPの主役は日本と米国。
韓国にとって共に主要貿易国ながら、
「日米と米韓、それぞれの間の親密度に差を感じたのではないか」
と奥田教授は言う。
現在の朴槿恵(パククネ)政権は、2013年の発足以降、外交で点数を稼ごうとしてきた。
他国で日本の悪口を言いふらし、“告げ口外交”と称された意固地なまでの反日政策もその一つだ。
今や貿易額で3割近い比重を占めるようになった、中国への傾倒ぶりも目立っていた。
また、中国の習近平主席と朴大統領の個人的な親密さも話題になるほど、中韓関係は緊密になった。
「通商問題、北朝鮮との南北問題を考えると、中国との一定の親密さは必要」(韓国・外交省関係者)という指摘は依然として根強い。
だが、先の韓国紙のような反応が出るほど、
「中国への傾斜が行き過ぎとの声も高まり、日本が参加しているTPPに加わるべきという声が上がっている」(韓国・全国経済人連合会関係者)。
■中国傾斜がTPP参加の障害に
世界の貿易政策の流れも、韓国がFTA政策を強力に推し進めた2000年代後半から、大きく変化している。
たとえば、メーカーのサプライチェーンは多くの国にまたがるようになった。
こうなると、韓国が個別に締結してきたFTAの域内を超えて、輸出入が行われるケースが増えてくる。
関税優遇のため、一定の割合で製品を現地で生産する規則を定めたとしても、その効果は限定的となる。
各国、各地域と個別に手を結んできた韓国政府のやり方は、すでに時代遅れだ。
環太平洋地域のさまざまな国を含むTPPのような、「メガFTA」に参加するうえで、むしろ障害になっている。
朴大統領は訪米して10月16日にオバマ大統領と首脳会談を実施した。
しかし、これまでの露骨な中国傾斜を含め、米国政府内では韓国への不信感が漂う。
貿易立国は瀬戸際に立たされている。
(「週刊東洋経済」2015年10月24日号<10月19日発売>「核心リポート05」を転載)
』
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