2015年10月17日土曜日

中国の武器輸出:パキスタンへ潜水艇8隻輸出へ、武器輸出は国際政治の状況の大波を受ける

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レコードチャイナ 配信日時:2015年10月17日(土) 14時50分
http://www.recordchina.co.jp/a121075.html

中国、パキスタンへ潜水艇8隻輸出へ
=売却額最大6000億円―中国メディア

 2015年10月13日、新華網によると、パキスタン国防省はこのほど、中国がパキスタンに対し潜水艇8隻を売却することで両国が合意したと発表した。

 鳳凰衛視(フェニックステレビ)によると、売却額は40億~50億ドル(約4800億~6000億円)。
 8隻は中国とパキスタンの双方で建造される。
 中国は潜水艇の製造技術も輸出する方針だが、具体的なスケジュールは決まっていない。
 パキスタンはカラチに潜水艇の訓練センターを建設。
 中国からの技術供与に備えている。

 潜水艇の具体的なタイプは明らかにされていない。
 地元メディアは「S-20」型潜水艇の可能性があると伝えている。
 パキスタンは現在潜水艇8隻を保有しているが、いずれも老朽化が問題となっていた。
 今回の売却は両国にとって過去最大の武器輸出契約となる。



サーチナニュース 2015-11-16 16:45
http://news.searchina.net/id/1594342?page=1

トルコが中国製ミサイル購入の契約破棄へ  
中国報道「わが国の武器輸出は止められない」

 中国メディアの環球網は16日、トルコが中国製防空ミサイル「HQ-9(紅旗9)」の購入契約を破棄することを決定したとの報道を受け、
  「全然怖くない。中国の武器輸出の勢いは止められない」
と主張する記事を掲載した。

 「HQ-9」は1980年代に開発が始まり90年代に完成したとされる。
 ロシアのS-300で用いられた技術をベースに、誘導システムでは米国のパトリオットの技術も取り入れられているとの見方がある。

 トルコは2013年9月、HQ-9の輸出タイプである「FT-2000」の購入を決めた。
 競合する米国製、ロシア製のミサイルを“撃退”しての落札で、売上高34億-40億ドルの「大商い」だったため、中国メディアや軍事ファンも沸き立った。

 しかしトルコはその後、具体的な動きを示さなくなった。
 環球時報は、トルコ高官が
 「エルドアン大統領が11月初旬に購入取り消しを決定」
した。
 契約破棄は16日からの週に開かれる会議で正式決定するという。

 環球網は、北大西洋条約機構(NATO)に加入するトルコが中国製ミサイルを使用した場合、米国およびNATO全体の安全問題に影響するとして他のNATO加盟国から圧力がかかったため、トルコ政府は購入を断念したと紹介。

 2013年にHQ-9が落札したと報じられた際の大喜びを
 「記者も含めて当時の中国人は“あまりにも幼く、あまりにも幼稚だった”」
と表現。
 武器輸出は国際政治の状況の大波を受ける
との考えを示した。

 その一方で、トルコが米国やロシア製の、EU製ではなく、中国製ミサイルを選んだことを
 「中国の軍事工業の巨大な進歩を示すもの」
と主張。
 エルドアン大統領が2015年7月に訪中した際に、HQ-9について、さらに値下げしてほしいと発言したことにも触れ
 「トルコは最初から、誠意が明らかに不足していた」
と非難した。

 記事は、中国の武器輸出について、市場の開拓で今後も妨害を受けると主張。
 しかし
 「中国の台頭がもたらす国際政治局面の変化により、“場外要素”の武器輸出にもたらす影響が小さくなっていくのは必然」
と強調した。

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◆解説◆
 中国(中華人民共和国)は建国後、1970年代後半まで友好国あるいは他国内で自国に友好的な勢力に武器の無償提供はしたが、輸出は行わなかった。
 「武器輸出で儲けるのは資本主義的・帝国主義的」な建て前があったからだ。
 最初の武器輸出はエジプトへの戦闘機輸出だったが、決定したトウ小平も「仕方ないだろうなあ」とつぶやいたという。

 中国の武器輸出は他の国と同様に、新たな武器の開発資金を調達する資金を獲得する意味合いが強い
とされる。



サーチナニュース 2015-12-02 08:39
http://news.searchina.net/id/1595823?page=1

「中国製エンジン搭載」をパキスタン拒否  
「過去の戦闘機で懲りているから」=中国メディア

 中国メディアの新浪網はこのほど、
  「パキスタンが梟龍戦闘機に中国製エンジン搭載を拒否。
 中国産発動機に残る悪名」
と題する記事を掲載した。

 「梟龍」とは中国とパキスタンが共同開発した「FC-1」戦闘機の愛称だ。
 パキスタン側は「JF-17/サンダー」と呼んでいる。

 同機は中国が入手したロシアの技術に加え、パキスタン空軍の協力で得た米国の「F-16」の特徴を参考にして開発したとされる。
 中国の成都飛機工業が製造するが、運用しているのはパキスタン空軍だけだ。

 FC-1はロシア製エンジンの「RD-93」を搭載している。
 中国は同機に搭載できるターボファンエンジン「WS-13(渦扇-13)」の開発に力を入れている。
 新浪網は英軍事情報誌「ジェーン・ディフェンス・ウィークリー」を引用して、中国は過去数カ月にわたり、
 FC-1のエンジンをWS-13に換装するよう申し出ているが、パキスタンは「まったく意味がない」として拒否している
と紹介した。

 記事によると、パキスタン側に中国製エンジンを使う考えがない理由として、RD-93に満足していること以外に、「歴史的背景」があるという。

 パキスタン空軍はかつて、中国製戦闘機の「J-6(殲-6)」と「J-7」を大量に購入した。
 J-6が搭載しているエンジンは中国製の「WP-6(渦噴-6)」で、
 J-7が搭載するのはやはり中国製の「WP-7」または「WP-13」だ。
 いずれも旧式で、中国がエンジン開発後に寿命や信頼性の向上を重視しなかったこともあり、パキスタン側は中国製エンジンによい印象を持たなくなったという。

 その後、パキスタン空軍は米国のF-16を導入。
 米国製エンジンと中国製エンジンの落差は、パキスタン空軍関係者を驚かすことになったという。
 さらに、WP-13は、ロシアのRD-93より優秀さであるわけでもなく、パキスタン側がWP-13を採用しないのは「正常な反応」という。

 記事は、「エンジンの悪評は、中国が軍用機を輸出する上で大きな痛手」になっていると紹介。
 多くの国がエンジンの信頼性、寿命、補修の問題を理由に中国製軍用機の購入を見合わせるという。

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◆解説◆
 パキスタンは中国と最も友好的な国のひとつ。
 パキスタンが隣国のインドと対立しており、中国もインドとの間に問題を抱えているという背景がある。
 中国が天安門事件で、パキスタンが核開発で米国と距離を置くようになると、両国はさらに親密になった。

 中国語でパキスタンは「巴基斯坦」と書くが、「巴鉄」との通称も定着している。
 中国との「鉄の友情」を示す愛称だ。









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