2015年10月6日火曜日

ノーベル医学生理学賞:ノーベル物理学賞

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TBS系(JNN) 10月6日(火)8時16分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20151006-00000013-jnn-int

 ノーベル賞中国人受賞者も“異色の経歴”



 大村氏とともにノーベル医学生理学賞を受賞したト・ユウユウ氏については、国営通信のほか、多くの中国メディアが報じていますが、その一方で、ト氏の経歴に注目が集まっています。

 中国漢医学研究院の女性研究員、ト・ユウユウ氏は、マラリア感染による死亡率を大幅に下げる薬を発見し、発展途上国を中心に多くの命を救ったとしてノーベル医学生理学賞を受賞しました。
 科学の分野でのノーベル賞の受賞は、中国人としては初めての快挙で、
 国営の新華社通信が速報で伝えたほか、その他のメディアもト研究員の経歴や業績を詳しく伝え、中でもト研究員の経歴に注目が集まっています。

 ト研究員が「アルテミシニン」を発見したのは、中国では文化大革命の真っ最中だったことに驚きの声が広がっています。

 一方、大村さんと「イベルメクチン」を開発した功績で共同受賞したアメリカ・ドリュー大学のウィリアム・キャンベル氏はJNNのインタビューに次のように答えました。

 「大村さんから送られた物質をはじめ、多くの人の協力が大きな成果を生んだのです」(米ドリュー大学 ウィリアム・キャンベル氏)

 キャンベル氏はまた、「大村さんとは薬の歴史が好きなことで共通していて、また会えることを楽しみにしている」と話しました。



ニューズウイーク 2015年10月6日(火)18時20分
遠藤 誉(東京福祉大学国際交流センター長)
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/10/post-3968.php

ノーベル賞受賞、中国はどう受け止めているのか

 中国籍の女性医薬学者・トゥユーユー氏がノーベル賞を受賞した。
 平和賞受賞の劉暁波が思想犯として投獄されている中、中国政府は今回の受賞をどう受け止めているのか? 
 庶民の反応も含めてご紹介する。

■「西側の価値観に毒されるな!」

 中国のノーベル賞に対するこれまでの基本的な姿勢は「西側の価値観に毒されるな」という「虚勢」に徹底されていた。

 筆者は今世紀に入ってから日中韓の先端技術的学問領域における知的潜在力の比較を行うべく調査を実施したことがある。

 そのころはまだアメリカ国籍を持つアメリカ在住の華人が「リー・ヤン理論」(パリティ 対称性の破れ。1957)でノーベル物理学賞を受賞したくらいで、中国とノーベル賞は無縁のものだった。

 中国で調査をする場合は、まず関係省庁に許可をもらわないといけない。
 「調査」という言葉を使っただけで「スパイ行為」扱いされるからだ。

 そこで科技部(科学技術に関する中央行政省庁)に当たり、調査の主旨を説明したのだが、そのとき科技部関係者の「ノーベル賞に対する中国の姿勢」が強い印象として残っている。
 彼はつぎのように述べた。

 「ノーベル賞は西側的価値観による判断で出されている。
 中国には中国独自の社会主義的価値観がある。
 西側の普遍的価値観により受賞が決まるノーベル賞に対して、中国は関心を持っていない」

 これは中国の虚勢であるとともに、ノーベル賞の中に「平和賞」があることへの警戒であることが直感された。

 案の定、「零八憲章」の起草者として(2008年12月に)当局に身柄を拘束されていた劉暁波が、2010年10月8日に「民主化と人権の促進への貢献」でノーベル平和賞を受賞すると、中国政府は激しく抗議。
 「ノーベル平和賞は西側の利益の政治的な道具になった。
 平和賞を利用して中国社会を裂こうとしている」
と批判した。

 そしてノーベル平和賞に対抗して孔子平和賞を特設し、台湾の親中派の連戦が第一回受賞者となった(日本の鳩山由紀夫氏も候補者として挙がっている)。

■奇妙だった莫言氏のノーベル文学賞受賞

 一方、2012年10月11日、農民作家として知られる莫言がノーベル文学賞を受賞した。
 莫言氏は中国体制側の要求に沿った執筆活動しかしていない。

 このとき、中国の中央テレビ局CCTVがノーベル賞発表会見場に来ており、誰が招待したのかといぶかる声が上がった。

 というのは2012年4月、当時の温家宝首相がスウェーデンを訪問し、「環境問題の研究のため」として90 億クローナ(約1000億円)を投資すると発表していたからだ。

 西側的価値観による奨であるとしてノーベル賞そのものを否定していた中国が、平和賞受賞者である劉暁波投獄に対する国際世論の批判を埋め合わせるためなのかいう疑問が、一時世界的な噂になったことがある。

 このときはCCTVをはじめ、中国のメディアの扱いが異常なほど熱狂的だったこともまた注目すべきだろう。

 特に当時、チャイナナイン(中共中央政治局常務委員9人)の中の党内序列ナンバー5だった李長春は莫言に祝電を送っている。
 李長春は当時、中共中央精神文明建設指導委員会の主任をしていた。
 つまり「イデオロギー」を管轄する中共中央のトップである。

 文学だから、という理由もあろうが、筆者の目には、これもまた奇妙に映った。

■トゥユーユー氏の受賞に関しては?

 今般のトゥユーユー(屠○○、○は口偏に幼)氏のノーベル医学生理学賞の受賞に関しては、チャイナ・セブンの党内序列ナンバー2の李克強首相が中国国家中医薬管理局宛てに祝電を送り、また劉延東国務委員が中国科学協会を通して祝賀の意を表した。

 1930年生まれのトゥ氏(84歳)は、漢方薬によく用いられるキク科の植物からマラリアに効く「アルテミシニン」という化合物を発見しており、「マラリアの新規治療法に関する発見」が高く評価されて今般の受賞につながった。

 なんといっても、まさに中国の伝統である漢方薬の研究を通してノーベル賞を受賞したということは、たしかに中国にとっては自慢だろう。
 これぞ「特色ある社会主義国家」の成果であると、絶賛している。

 中国は「ノーベル賞など西洋の価値観による賞で、取るに足らない」と虚勢を張り、また「平和賞」に関しては受賞者を投獄するという暴挙に出ていた状況から、「ノーベル賞受賞を礼賛する」姿勢へと少しずつ変わりつつある。

 ただ、それも「思想弾圧」を前提としたものであって、「虚勢」が変わったという印象はあまり受けない。

■賞金にフォーカスを当てている中国のネット

 中国の検索サイト「百度(Baidu)」でトゥユーユー氏の受賞に関して検索したところ、自動的にその賞金に関する項目が候補としてリストアップされた。
 そして「賞金を折半して46万ドル獲得」とある。
 つまり3人の受賞者のうち、アイルランド人(米国の大学)のウィリアム・キャンベル氏と日本の大村智氏が合わせて半分で、トゥユーユーが残りの半分をもらうという情報である。

 中国で生まれ育った筆者としては、中国人の感覚に慣れてはいるものの、さすがにこれには驚いた。
 いくら「銭に向かって進め!」と「金」に重点を置いて邁進している中国ではあっても、こういうときに「賞金」にフォーカスが当たっているとは......。

 もちろん「他国籍の華人」ではなく「中国籍」の「正真正銘の中国人」が受賞したことに対する賞賛は溢れてはいる。
 しかし中国語で「トゥユーユー」と入力したら、賞金に関する項目が検索候補として上がって来るというのは、それだけ「賞金」に対する関心が強く、その分だけクリック回数が多いことを意味している。

 複雑な気持ちで「中国人の受賞」を眺めた。



レコードチャイナ 配信日時:2015年10月6日(火) 9時22分
http://www.recordchina.co.jp/a120482.html

ノーベル賞受賞の屠ヨウヨウ、
中国では評価されず「三無」科学者と呼ばれていた―中国

 2015年10月5日、中国の屠ヨウヨウ氏がノーベル医学・生理学賞を受賞した。
 世界的に評価される屠氏だが、中国では正当に評価されず「三無」科学者と呼ばれていた。

 2015年のノーベル医学・生理学賞受賞者が発表された。北里大学特別栄誉教授の大村智氏、アメリカ・ドゥルー大学の名誉リサーチフェローであるウイリアム・キャンベル氏、中国中医研究院首席研究員の屠[口幼][口幼](トゥ・ヨウヨウ)氏の3人。

 屠氏はマラリアの死亡率を大きく引き下げた薬「アルテミシニン」を発見した業績が評価された。
 世界的な評価を得た屠氏だが、中国では最高位の科学者に授与される「院士」に何度もノミネートされつつ落選している。
 博士号を持っていないたたき上げの研究者であること、海外留学経験がないことが背景とみられるが、中国の学術評価システムの問題性を如実に示す問題だと批判されている。



レコードチャイナ 配信日時:2015年10月6日(火) 12時48分
http://www.recordchina.co.jp/a120525.html

<ノーベル生理学賞>
 「受賞したのは中国の伝統医学そのものではない、あくまで個人」
=記者の質問が中国人受賞者に集中―英

 2015年10月5日、中国の薬学者の屠●●(トゥ・ヨウヨウ。●=口へんに幼)氏が、ノーベル医学生理学賞を受賞することが決定した。
 中国で初、そして悲願の自然科学分野での受賞。
 しかも84歳の女性が受賞したということで、たいへんな話題となっている。
 中国国営メディアの新華社通信などは速報でこの吉報を伝えた。

 屠氏は中国中医科学院の首席研究員であり終身研究員の身であるが、その経歴を華やかに彩るような大きな肩書はなく、
 「博士号」「留学経験」「中国科学院会員」のいずれもないことから「三無科学者」とも称されている。

 中国の伝統医学である「中医学」は現代の中国でも広く民間に普及しているが、これと西洋医学を融合すべく、長年の研究を進めてきた。
 中医学の治療薬の主な原料となるのは薬草だが、ここからマラリア治療の特効薬となるアルテミシニンという成分の抽出に成功したことが、高く認められる形となった。

 スウェーデン・ストックホルムのカロリンスカ研究所で授賞発表後に開かれた記者会見。
 英公共放送BBC(電子版)の報道によると、およそ30分間にわたる会見で、記者らの質問はほとんど屠氏や中医学に関するものへ集中した。
 伝統的な中医学は一般的に、西洋医学に対する代替医療という位置づけで認識されているが、記者の関心はこうした分野がノーベル賞を受賞する意義について向けられたという。

 ノーベル委員会生理学・医学部門のウルバ・レーンダル事務局長らが、屠氏の授賞理由について繰り返し強調したのは「中国の伝統医学そのもの」が評価されたのではなく、
 屠氏がマラリア治癒において、薬草の中のどの成分が効果を示すのかを特定した点、
 またこれを臨床に応用し、薬品として量産可能にした点を評価したこと。
 カロリンスカ研究所のハンス・フォースバーグ教授も
 「中医学から啓発を得た結果、新薬の開発に成功し、世界に貢献を果たした個人に対して賞を贈るのです」
と説明している。





ロイター  2015年 10月 7日 10:47 JST
http://jp.reuters.com/article/2015/10/07/nobel-kajita-physics-idJPKCN0S011X20151007

ノーベル物理学賞の梶田氏
「宇宙の謎解きに若い人は参加を」

[ストックホルム/ロンドン 6日 ロイター] -
 スウェーデン王立科学アカデミーは6日、2015年のノーベル物理学賞に、東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章氏とカナダのアーサー・B・マクドナルド氏に授与すると発表した。

 梶田氏らは、質量がないと考えられていた素粒子ニュートリノに質量があることや「ニュートリノ振動」という現象を実証した。

 王立科学アカデミーは
 「この発見が物質の最も内側の動きについての理解を変えた」
と賞賛した。

 梶田氏は記者会見で「本当に光栄に思う」と受賞の喜びを語った。
 「大きい問題というのは1日とか2日の短い研究で解決できるものではなく、たくさんの人が興味をもって、長い年月をかけて解き明かしていくというもの。
 そのような宇宙の謎解きに、若い人にはぜひ参加してほしい」
と述べた。

 受賞決定後、安倍晋三首相は同氏に電話で
 「2日連続でノーベル賞受賞。
 日本中が今、喜びに沸き立っている」
と語った。
 同氏の研究は
 「それまでの物理学の定説を覆す画期的なもので、世界中が驚いたと聞いている。
 まさに日本の基礎研究の底力を示すものだ。
 本当に誇りに思う」
と祝意を表した。

 物理学賞は今年のノーベル賞2つ目の発表。

 前日の生理学・医学賞では、寄生虫による熱帯病の治療薬を開発した大村智・北里大学特別栄誉教授が受賞しており、日本人が連日の受賞に輝いた。
 日本人のノーベル賞受賞はこれで24人目。
 物理学賞の受賞は、昨年に青色発光ダイオード(LED)開発で受賞した赤崎勇、天野浩、中村修二の3氏に続いて11人目となる。



レコードチャイナ 配信日時:2015年10月7日(水) 11時56分
http://www.recordchina.co.jp/a120615.html

ノーベル物理学賞に梶田氏!
日本人の2年連続受賞で、韓国が“パニック状態”に?―韓国ネット

 2015年10月6日、韓国・聯合ニュースによると、スウェーデン王立科学アカデミーは同日、2015年のノーベル物理学賞を、東京大学宇宙線研究所の梶田隆章教授とカナダ・クイーンズ大学のアーサー・マクドナルド名誉教授に授与すると発表した。

 梶田氏は素粒子ニュートリノに質量があることを確認し、宇宙の成り立ちの解明に貢献した功績が評価された。
 日本人の受賞は5日の医学・生理学賞で受賞が決まった大村智さんに続いて24人目となる。
 また、物理学賞としても2年連続となった。

これについて、韓国のネットユーザーはさまざまなコメントを寄せている。

「また日本人?
 日本からは毎年必ず受賞者が出るね」
「日本を批判してきた自分が急に恥ずかしくなった」
「悔しいけど本当にうらやましい。
 ノーベル賞は金で買えるものではないから」
「日本人の職人精神には本当に驚かされる」

「韓国も企業や国家が将来有望な学者に長期的に投資しなければならない。
 短期的な実績にとらわれていたら、ノーベル賞を受賞することはできない!」
「韓国は科学者が尊敬されない国。尊敬する人物の上位はいつも芸能人かスポーツ選手」

「韓国人が得意なことは、酒を飲むこと、食べること、踊ること!」
「日本人が連続でノーベル賞を受賞したから、韓国は今、自己批判のパニック状態に陥っている…。
 このような韓国人特有の心理状態を研究し、DNA構造を解析すればノーベル賞受賞は確実!」

「タイムマシーンがあれば韓国もノーベル賞を取れるのに…」
「韓国はなぜ駄目なの?
 金の問題?
 それとも人の問題?」
「韓国人がノーベル賞をとる方法は二つ。
 もう一度日本の植民地になるか、ノーベル詐欺賞を作るか…」



サーチナニュース 2015-10-15 10:15
http://news.searchina.net/id/1591469?page=1

日中の科学者が「ノーベル賞」を受賞、韓国はナゼできない!
・・・韓国メディアが日中韓のネット民の声を紹介

 韓国メディアの国民日報は6日、2015年に日本人がノーベル賞を受賞したことに言及し、日本人のノーベル賞受賞者はこれまでに23人も受賞者がいると説明。
  「まさに日本は『科学大国』と呼ばれるにふさわしい」
と称賛したほか、中国でも女性研究者が受賞したことを伝えた。
 これらの報道に対して記事は日・中・韓のネットユーザーがどのように受け止めているのかを紹介した。

 まず記事は、
 科学の分野で日本人がノーベル賞を受賞したのは20回目(物理学賞10人、化学賞7人、医学生理学賞3人)
であると紹介したほか、
 中国大陸にはこれまで科学の分野でノーベル賞受賞者はいなかったものの、2015年に初となる受賞者を輩出し、「祖国(中国)に大きな贈り物をした」と紹介した。

 一方記事は、「全世界のIT技術をリードしているという誇り」を持つ韓国としては、日本と中国の科学者達の受賞を目の当たりにし、「再び不満げに舌打ちをしている」と伝えた。

 続いて記事は、3カ国のネットユーザーのコメントを紹介。
 まず、韓国のネットユーザーは
「日本式詰め込み教育に加え、入試に追いやられ、学生達が夢さえ抱けない教育の現実からは絶対にノーベル賞受賞者は出てこないだろう」、
「日本と比べることはできない。
 科学の分野では、アジアで唯一ヨーロッパと対抗できる国ではないか」、
「韓国の儒教文化では、師匠の言葉に逆らったり、主流と異なる意見を持つ学者は活躍できない。
 ただ、師匠に取り入り既存の学説を集大成する人だけが成功するだけ。
 このような国でのノーベル賞は難しい」
など「嘆きのコメントが多かった」とした。

 日本のネットユーザーは、これらに対し、
「パクリしか知らないじゃない」
「台湾でもノーベル賞受賞者が出たし、ベトナムでもフィールズ賞受賞者がいる。
 韓国は一体何をした?」
「韓国はスマホやDRAM(メモリ)のようなものを狂ったように作るじゃない。
 ノーベル賞レベルの研究を上回るんじゃない?はは」
「スポーツでも科学でも韓国人は立身や出世のための手段としている。
 好きでする人とは創造性の面で差がでるに決まってる」
と「嘲笑や冷笑のコメントが多かった」と伝えた。

 また、中国のネットユーザーの反応は「韓国人号泣」「お金を少し稼いだからって中国と関連する全てのものを軽く見る韓国人の鼻っ柱をへしおった」など「痛快だというコメントが多かった」と伝えた。

 これらのコメントに対し、韓国の専門家からは、
 「日本では職人技を尊重するという社会の雰囲気がある」
と紹介。
 一方中国ではこれまでに受賞者がいなかったことから「真の科学者がいない」などの「自虐的な反応が多かった」ものの、今回の受賞により「落胆が一気に歓喜に変わった」とし、日・中における反応は様々であったと伝えた。






【輝ける時のあと】


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