2015年12月25日金曜日

地震大国から生まれた世界最速エレベーター:揺れの制御技術

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TBS系(JNN) 12月25日(金)18時51分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20151225-00000051-jnn-int

 中国一の高層ビル、日本製の世界最速エレベーター公開



 中国・上海で、来年開業する予定の超高層ビルのエレベーターが初めて公開されました。
 ビルの高さは中国一ですが、エレベーターの速さは世界一です。

 PM2.5の影響で白くかすんだ上海の金融街。
 ここに来年、高さ632メートル、中国一の高さの上海センタービルが開業する予定です。
 25日、開業を前に、内部にある世界最速のエレベーターが公開されました。
 「最高速度、秒速18メートルに達しました。
 分速にして1080メートルです」(記者)
 地下2階から展望台のある119階までわずか55秒。
 さらに、もう1つの特徴は低振動です。
 床に立てた十円玉は、速度が上がっても微動だにしません。
 強力なモーターと特殊な制御盤を組み合わせることなどで、ハイスピードと低振動を両立させました。

 このエレベーター、開発したのは日本のメーカー・三菱電機です。
 実は、近年、エレベーター世界最速の座には、日本のメーカーが君臨し続けているのです。
 およそ40年前、日本一高いビルとしてお目見えしたサンシャイン60。
 導入されたのは、当時世界最速、分速600メートルの三菱電機製エレベーターでした。
 その後、やはり三菱電機が造った分速750メートルのエレベーターが、横浜ランドマークタワーに登場。
 2004年には、ライバル・東芝が台湾で首位を奪取。分速はなんと1010メートル。
 今回はその記録をおよそ10年ぶりに三菱電機が塗り替えます。
 それにしても、なぜ、世界最速は日本のメーカーばかりなのでしょうか。

 「長い距離を速いスピードでいくには制御の高度な技術が必要。
 揺れに対して抑えたり止めたりという技術は、日本が地震を受けながら培ってきたもの。
 世界最高峰のレベルだと言っていい」(日本大学理工学部 青木義男学部次長・教授)

 日本のお家芸ともいえる高速エレベーター。
 今後も世界を席巻しそうです。(25日17:04)