『
レコードチャイナ 配信日時:2015年12月5日(土) 14時50分
http://www.recordchina.co.jp/a124346.html
中国人の海外旅行ブームは徐々に冷めていく―米紙
2015年11月30日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、中国人の海外旅行ブームは徐々に冷めていくと伝えた。
2日付で参考消息網が報じている。
最新のデータによると、中国人観光客の海外での消費額は9月の250億ドル(約3兆円)から、10月は190億ドル(約2兆3000億円)へと減少した。
前年同月の160億ドル(約1兆9000億円)を上回りはしたものの、年間ベースの増加率では、上半期の60%からすでに20%前後へと落ち込んでいる。
中国の大型連休がある10月は、8月の株式市場の暴落の影響を初めて受けた月とも言えるが、ほとんどの旅行が事前に予約されたものだったため、不確定要素による影響は持ちこされている。
スイス銀行の調査では、中流層以上の来年の海外旅行計画も減少傾向にある。
今年の海外旅行の増加率は15%前後となり、ここ数年の平均18%を下回るとみられている。
購買力と中国人の旅行先には大きな関係がある。
関税などの理由から、中国国内ではブランド物のバッグや化粧品、腕時計などは非常に高い。
旅行先として通貨安の日本やユーロ圏が米国や香港よりも選ばれた理由はそこだ。
一方で、最近は元安も進んでいる。
記事は、
人民元の下落によって
中国人の海外旅行への欲求が完全に失われることはないが、
現在のようなブームは中国経済と同じようにいつかは衰える
と指摘している。
』
レコードチャイナ 配信日時:2015年12月5日(土) 14時50分
http://www.recordchina.co.jp/a124346.html
中国人の海外旅行ブームは徐々に冷めていく―米紙
2015年11月30日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、中国人の海外旅行ブームは徐々に冷めていくと伝えた。
2日付で参考消息網が報じている。
最新のデータによると、中国人観光客の海外での消費額は9月の250億ドル(約3兆円)から、10月は190億ドル(約2兆3000億円)へと減少した。
前年同月の160億ドル(約1兆9000億円)を上回りはしたものの、年間ベースの増加率では、上半期の60%からすでに20%前後へと落ち込んでいる。
中国の大型連休がある10月は、8月の株式市場の暴落の影響を初めて受けた月とも言えるが、ほとんどの旅行が事前に予約されたものだったため、不確定要素による影響は持ちこされている。
スイス銀行の調査では、中流層以上の来年の海外旅行計画も減少傾向にある。
今年の海外旅行の増加率は15%前後となり、ここ数年の平均18%を下回るとみられている。
購買力と中国人の旅行先には大きな関係がある。
関税などの理由から、中国国内ではブランド物のバッグや化粧品、腕時計などは非常に高い。
旅行先として通貨安の日本やユーロ圏が米国や香港よりも選ばれた理由はそこだ。
一方で、最近は元安も進んでいる。
記事は、
人民元の下落によって
中国人の海外旅行への欲求が完全に失われることはないが、
現在のようなブームは中国経済と同じようにいつかは衰える
と指摘している。
』
JB Press 2015.12.7(月) 宮田 将士
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45440
個人旅行の中国人は大変、土産の依頼が細かすぎる!
2015年で 「爆買い」は終息、
2016年が日本企業の勝負時
いよいよ2015年も残り1カ月となりました。「訪日中国人」という視点からみれば、2015年は毎月記録更新となるほど中国人が日本を訪れ、爆買い商品を販売する企業の業績を押し上げる等、非常に印象的な1年になったと言えます。
一方で、前回、前々回の記事でも紹介したように、2015年は中国人の日本旅行が変わり始めた年にもなりました。
前回の記事:「個人旅行客」の増加で中国のイメージが変わる?
前々回の記事:変化する中国人観光客、「観光バスご一行」は消えてゆく?
団体旅行から個人旅行へという流れは2016年も加速し、近い将来には中国人の日本旅行は個人旅行が中心となると予想されます。
その意味で2016年はインバウンドに関わる企業にとって非常に大きな挑戦の年となることは間違いありません。
前回その変化の1つとして、「決めてから買いに行く」から「行ってから買うものを決める」という変化についてご紹介しました。
個人旅行客にとって旅行前の準備、情報収集は過酷であり、お買い物リストの作成まで手が回らない、結果としてお店に行ってから買うものを決めることになるというお話でした。
今回はもう1つの注目すべき変化である「特定の商品を大量購入」から「さまざまな商品を少量ずつ購入」へのシフトについて紹介したいと思います。
■爆買いは減っても土産の消費はなくならない
前回の記事では、個人旅行者はお店で買い物リストを広げ、Wechat(「LINE」のようなメッセージと通話のアプリ)で大声でやり取りするのが恥ずかしいので、自分の目で判断する必要があり、リスク回避のためにも、さまざまな商品を少量ずつ購入するというお話をしました。
この内容について、ある方から
「つまり、個人旅行者が増えるとお土産消費はなくなってしまうということか。」
という質問を受けました。
結論から言えば、個人旅行になったからといってお土産の消費がなくなるわけではありません。
これは、「自由行」(個人旅行を指す中国語)で日本へ行くとしても、
友人や家族、親戚からの買い物依頼はなくならない
からです。
仮に張さん(仮名)が団体ツアーで日本へ旅行するとしても、あるいは個人旅行で日本へ行くことになったとしても、依然として同じように周囲からお土産購入の依頼は殺到します。
■団体と個人ではお土産選びの「主役」が違う
団体旅行でも個人旅行でも発生するお土産消費ですが、お土産選びの“主役”という意味では両者には大きな違いがあります。
例えば、李さん(仮名)が団体ツアーで日本へ旅行するとします。
旅行前に友人や知人、親戚からさまざまなお土産を頼まれますが、李さんはツアーで日本旅行へ行くので、買い物は免税店等の店舗に限られます。
そのため、基本的にはお土産は李さんが自分で選び、購入したお土産を友人や知人、親戚に配ることになります。
つまり、旅行前に参考程度にリクエストは聞きますが、最終的にお土産を選ぶ主役は李さん、「旅行者本人」ということです。
●団体旅行の場合、お土産選びの主導権は旅行者本人にあるため、同じ商品を大量購入して、いろいろな人に配る。(筆者作成)
このように、旅行者が主体で選んだお土産を、友人や知人、親戚に分配するというのが、団体旅行客のお土産消費の基本パターンです。
李さんはツアーの限られた時間の中で効率よくお土産を手に入れるため、1つの商品を大量に購入し、皆に同じものを分配するということになります。
これが結果として大量購入、爆買いを生むことになっていることは以前説明しました。
■個人旅行者には厚かましいリクエスト!
ところが、今度は李さんが個人旅行客として日本へ行くことになった場合、主役は李さんではなく、李さんの「友人や知人、親戚」に移ります。
なぜかと言うと、李さんの周囲の人も、李さんが個人旅行で日本へ行くと知れば、お土産の頼み方を変えるからです。
「自由行」つまり個人旅行であれば、行動が比較的自由で時間にも余裕があります。
それで、李さんにかなり具体的な、厚かましいお願いをするのです。
例えば
「〇〇というブランドのレディス用スニーカーで、日本限定版の24cmのサイズを買ってきてほしい。
なければ別のブランドのブルーの23.5cmのモデルでもいい」
とか、
「△△の一眼レフカメラの望遠レンズで、何mm口径で、アタッチメント付きモデルを買ってきて」
といったお願いします。
李さんも面子と圏子を維持しようと、友人たちのわがままなお願いに一生懸命応えようと、全力を注ぎます。
つまり、個人旅行客のお土産消費というのは基本的にお土産選びの主役は訪日中国人本人というよりその背後にいる友人や知人、親戚といった人たちなのです。
●個人旅行の場合、お土産選びの主導権は旅行者本人ではなく「友人や知人、親戚」にある。(筆者作成)
お土産選びの主導権が旅行者本人にあった団体旅行時代に代わって個人旅行が増加している最近では、友人・知人のリクエストに応えるため、その商品を探してお店を走り回る形でのお土産消費が増加しています。
当然ながら、友人や知人のお土産リクエストはそれぞれ異なっていますから、結果として個人旅行客が購入するお土産は「1つのモノを大量に」ではなく「多様なモノを少量ずつ」ということになるのです。
■ネット情報でお土産リクエストが多様化
中国のインターネットやSNSでも日本旅行は人気のテーマであり、また越境EC等のサイトでも日本の商品は大人気です。
日本や日本の商品に興味がある中国人なら、ちょっとネットにアクセスするだけで簡単に詳細な情報を手に入れられるようになってきました。
また、中国側だけでなく、日本でも中国語のサイトや中国語での情報発信を積極的に行う企業も増えているので、中国の人たちが触れる日本の情報は数年前とは比べものにならないほど増加しています。
日本へ旅行する友人にお土産を頼む中国人も、自分の興味にある分野に限れば、すでに相当の日本通であり、こうした中国人の日本理解の深化もお土産購入の多様化を後押ししていると思います。
■わずか1年で購入化粧品の商品数が6倍に!
個人旅行が中心になり、日本への理解が進んだことで、お土産の頼み方はより詳細に多様化し、訪日中国人の買い物は、かつての「一点集中大量買い」から「多様な商品の少量買い」にシフトしつつあります。
あまり品が良いとは言い難かった爆買いも減っていくでしょう。
その徴候を示す面白いデータがあります。
●2014年および2015年の国慶節の期間中に中国のSNS上で、「日本で~を買った」という書き込みを対象に化粧品の商品数をカウントしたもの。データ出所:中国トレンドエクスプレス
2014年と2015年の国慶節期間(10月1日~10月7日)、実際に日本で「~を買った」というSNS上の書き込み件数を化粧品に限ってカウントしたところ、2014年にはわずか25商品だったのが、2015年の国慶節には159商品とほぼ6倍に増加していました。
このような購入商品が多様化する傾向は、化粧品だけでなく他のカテゴリーにも見られます。
特定の商品だけが大量に売れるということを「爆買い」と言うならば、2015年の段階で「爆買い」はすでに終息していると言えるのかもしれません。
ただ、冒頭でも説明しましたが、爆買いがなくなることが、訪日中国人が日本で買い物をしなくなることを意味するものではありません。
むしろ、中国の人たちの日本や日本商品への興味が多様化することで、裾野はさらに広がる可能性があるのです。
■嗜好の多様化には大きなリスクも
ここまで、訪日中国人の個人旅行化による環境の変化について紹介してきましたが、この変化は日本企業にとって、どのようなリスクを生む可能性があるのでしょうか。
訪日中国人数が増加し、インバウンド市場も拡大している現在、日本全体としてみれば大きなリスクはないように思えます。
しかし、訪日中国人の好みの多様化は、企業レベルでみると実は大きなリスクをはらみます。
上で紹介した化粧品購入のデータを例にとって説明しましょう。
例えば、年間に中国人観光客が日本で化粧品を100億円買うとした場合、2014年の25種類の化粧品でわけ合えば、1商品あたりは4億円の売上になります。
しかし、同じ100億円を2015年の159商品で分け合うとなると1商品あたりの売上は6200万円にまで減ってしまうことになります。
これは何を意味しているかというと、日本全体のインバウンド市場は順調に拡大している一方で、企業にとっては競争環境が厳しくなっているということです。
ついこの間までお店に置けば飛ぶように売れるという時代だったのが、現在は相当な努力をしなければ成果をあげることができない、厳しい時代に突入しつつあることを、企業は理解しておく必要があるのではないかと思います。
次回からは、訪日中国人の日本での買い物が及ぼす、中国国内へのさまざまな影響について紹介したいと思います。
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『
サーチナニュース 2015-12-31 13:52
http://biz.searchina.net/id/1598625?page=1
今や中国人が「歩く財布」?
中国人旅行客の狂気は始まったばかり=中国報道
2015年は中国人観光客による爆買いが大きな話題となったが、2016年の春節(旧正月)もこの流れは続きそうだ。
中国メディアの経済参考報は25日、中国人旅行客について「流動的な財布」と形容したうえで、今後の中国人旅行客の動向を予測する記事を掲載した。
報道によれば、15年の春節に旅行に出かけた中国人の60%は国外に出かけたという。
つまり15年の春節では国外旅行者が国内旅行者より多かったということになる。
その理由について記事では「為替レート」と「査証(ビザ)発給要件の緩和」を挙げている。
為替レートについていえば、円安によって2014年12月頃から日本旅行の人気が急上昇した。
中国人旅行客による温水洗浄便座の爆買いなどが話題になったのは記憶に新しい。
記事では日本のレストラン経営者が、
「中国人旅行客がいなかったら日本の旅行業界はやっていけない。
だから何も文句を言うようなことはない」
と語っていることを紹介した。
実際、中国は台湾、韓国とともに訪日外国人数で上位を占めている。
ビザについては、
「15年1月現在で52の国や地域が中国に対してビザ免除やアライバルビザを適用している」
と指摘。
15年9月の時点で英国が発給したビザのうち17.23%が中国人向けで、米国やインドよりも多く、英国で最多の旅行客となった例を挙げ、中国人がビザの面でも海外旅行へ行きやすくなったことを強調した。
また、高級品から日用品に至るまで、中国では国内で購入するよりも国外で購入したほうが安くなる傾向がある。
また、中国国内では偽物や海賊品が横行しているため、安心して購入しにくいという理由もあるだろう。
国外の美しい風景を楽しみつつ、良い品を安く購入できることも、中国人旅行客たちにとって海外旅行が人気の理由だ。
最後に記事は、
1980年代末から90年代初めまでの日本人は「歩く財布」
と形容され、世界各地で買い物をしていたが、今では「理性的な消費」に回帰したことに言及し、
「中国人旅行客の狂気は始まったばかり」
だと締めくくった。
』
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