2015年9月13日日曜日

日本の安保法案(1):反対デモ中国ネットで共感の声続々、「民主化のために天安門で立ち上がった中国人民を尊敬」

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レコードチャイナ 配信日時:2015年9月12日(土) 20時6分
http://www.recordchina.co.jp/a118839.html

日本の安保法案反対デモ、中国ネットで共感の声続々
=「民主化のために天安門で立ち上がった中国人民を尊敬」と日本ネット

 2015年9月12日、国会周辺で繰り広げられている安保法案の反対デモについて、中国のネットユーザーから共感する声が相次いでいる。
 これに対し、日本のネットユーザーは
 「中国人民の方がはるかに立派。
 民主化のために天安門で立ち上がった中国人民を尊敬します」
などと反応している。

 中国で注目を集めているのは、鳳凰衛視の東京首席記者を務める李氏が中国版ツイッター・微博(ウェイボー)に投稿した書き込み。

 この中で李氏はデモ参加の注意点として、
 「デモに参加する際には必ず飲み物(スポーツドリンクがよい)、
 食べ物、熱中症予防のための塩分の入ったあめを携帯」
 「けがをする恐れがあるので傘は使わず、レインコートを着用し、
 ハンカチ、帽子、ICカード、水に溶けるティッシュ(国会周辺のトイレは紙が不足する可能性がある)を持参」
 「出たゴミはすべて持ち帰ること(周辺のコンビニに捨てると迷惑になる)」
などが奨励されていると紹介。
 「とてもおもしろい」と感想を述べている。

これを見た中国のネットユーザーは
「こういうのは確かに日本人に学ぶべきだ」
「日本人の安全意識、環境意識、道徳心はやっぱりすごい」
「日本人って本当に暴力的な革命がふさわしくない人たちだよね」
といった日本人に対する称賛の声が寄せた。

さらに
「日本人は政治における権利からごみの持ち帰りまで、生活環境に気を配っている。
私たちはどうだ?
道で老人が倒れても、助けるかどうかで議論になる。
私たちが気にしてるのは自分のことだけ!」
との指摘もあった。

日本のネットユーザーにとって、中国とデモとなると、1989年6月の「天安門事件」が脳裏に浮かぶようで
「いえいえ。
 私はあなたたち中国人民の行ったことの方がはるかに立派だと思います。
 民主化のために天安門で立ち上がった中国人民を尊敬しますよ」
「民主国家っていいでしょう、独裁政権だったらこうはいかないよね。
 すぐに、弾圧される」
「そんなことより戦車で運動を弾圧しないところに注目してくれよ」
「訴えたいことを主張するのに暴力が必要とは思わない。
 理性を保って行動するから人間なんだよ」
「自国の軍事パレードを見ての感想も聞きたい。
 あれで世界は平和になると思ったか?」
などのコメントが集まった。



2015/9/12 14:30 - デイリーニュースオンライン
http://netallica.yahoo.co.jp/news/20150912-00010000-dailynewsq

中国人が安保反対派を猛批判「SEALDsは軽薄でユルい」

 こんにちは。中国人漫画家の孫向文です。
 日本国内では賛否うずまく安保問題ですが、最近は、安保法制反対デモが中国国内でも報道されています。
 とりわけ香港に拠点を構える衛星放送局・「鳳凰衛視」(日本名:フェニックステレビ)は、頻繁に取り上げています。

 番組では、安保反対を声高に叫ぶ人々が映し出されてはいるものの、安保賛成の声は全く拾われていないため、この番組を見る限りでは、日本国内の世論は安保反対派が圧倒的多数を占めているような印象を受けます。

 中国共産党からしてみれば、右派政権である安倍内閣が日本国民の支持を得られていないという状況は、歓迎すべきことです。
 なおかつ、日本とアメリカが強力なタッグを組み、中国に挑みかかってくるという構図である安保法制は、中国にとって厄介なことこの上ありません。
 普段から中共の意見に寄り添った番組作りをしている鳳凰衛視は、まさに水を得た魚のように、嬉々勇んで報道しているのです。

●反政府デモを肯定している矛盾

 ですが、こうした報道に、僕は強い矛盾を感じます。
 なぜならば、中国では反政府デモなど絶対に認められるものではないからです。
 この報道はある意味、反政府デモを肯定するもので、そのままブーメランのように中国に跳ね返ってくるのではないでしょうか。
 これを見た民衆が、反政府の衝動に駆られたとしてもおかしくはありません。
 その矛盾に中国政府は気づいていないのでしょうか?

 なお、今回の一連の報道においては、フェニックステレビの東京支局に在籍する中国人女性ジャーナリスト、リ・ミャオさんが、デモの声を拾い上げていました。
 日本の大学院で国際関係論を学んでいたこともあり、中国では「日本通」として知られている人物ですが、彼女は、その放送局の立ち位置と同様に親中派に属しています。

 2015年に麻生太郎財務大臣が、中国が主導するAIIB(アジアインフラ投資銀行)参加を見送る意向を示した際、「東京新聞」紙上に「恥ずかしいです……麻生さん」と露骨な批判記事を寄稿しました。
 こうした中国のマスコミ界の人物を、日本の新聞を始めとするマスコミが取り上げるのはいかがなのでしょうか。

 フリーの言論人ならともかく、
 国家の言論統制を受けている中国マスコミ界においては、自由な言論などあり得ないため、
 その言葉は中国政府の代弁にしかならないからです。

 僕自身は、以前の記事で書いたように、安保法案賛成の立場です。
 日本政府、並びに日本国民にはもっと中国政府の悪事を強く批判してほしいと願ってやみません。

 現状、中共に対して強い「NO」を唱えているアメリカと密接な結びつきを増せば、日本国内ではもっと反中国共産党の気勢が高まるでしょう。
 そしてそれは同時に、そうした日本の声が、中国政府から虐待されている中国国民を勇気づけることにもなります。

 僕が安保反対の人々に違和感を覚えるのは、彼らが「中国の人たちとも話せば仲良くやっていける」と考えていることです。
 ですが、
 彼らが見ているのは、中国政府であって、
 政府に虐待されているウイグルやチベットを始めとする少数民族、
 逮捕・拘留が相次いでいる人権弁護士、
 そして言論の自由を奪われている中国国民、
 中国の侵略を受けつつあるフィリピン
ではないようです。

 本当に平和を願う精神があるならば、まず、こうした平和を脅かす存在(=中共)に対して「NO」を唱えるべきではないでしょうか?
 それとも、彼らが望むのは「自分だけの平和」であり、世界の平和などは興味ないのでしょうか。

 僕が訴えたいのは、今後、日本の平和も脅かされる可能性があり、憲法9条は決して日本を守ってくれないということです。

 このように、日本の安保法案反対運動を見ていると忸怩たる思いを抱かずにはいられないのですが、最近、僕が思わずその報道を見てずっこけそうになったのが、国会前で繰り広げられているハンガー・ストライキでした。

 「ハンガー・ストライキ」(以下ハンスト)とは、抗議者が飲食を拒むことより餓死をちらつかせ、相手側に主張を伝えるというデモの方法です。
 ハンストは2014年に香港で行われた反政府デモ(雨傘革命)でも実行され、当時デモ活動の中心人物だった17才の学生ジョシュア・ウォンが飲食を断ち続けた結果、自力で立てないほど衰弱しきった画像はSNSで大々的に報道されました。

 ですが、日本の場合、ちょっと世界のハンストとは違うようでした。
 例えば彼らの画像を見ていると健康的な笑顔を浮かべ顔色もよく、飲まず食わずという命がけの行為をしているようにはとても思えません。
 SNSの画像をよく見ると、かたわらには栄養ドリンクやスポーツ飲料が置かれている場合があります。
 食べてはいないけれども栄養はしっかりと摂取しているのでしょう。

 さらに抗議活動をしているにもかかわらず、楽しげにプラカードを掲げたりひまつぶしに漫画を読んだりと、その光景はデモというより大学生のサークル活動や人気店に並ぶミーハー客のようにも見えます。

 以前の記事では、SEALDsのラップをまじえた軽薄なデモに批判的な見解を示したのですが、
 日本で行われている安保反対デモは、民主主義国家だからこそ許される「ユルい」もの
という印象を受けてしまいます。

 国民が政治に関心を持つことはいいことですが、もう少し安保反対派には現実を見据え、真剣に考えてほしいと声を大にして言いたいです。

(構成・文/亀谷哲弘・孫向文)

※孫向文●中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)



遠藤誉(Yahoo!ニュース個人)-2015年9月14日 7時0分
遠藤誉 | 東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士
http://bylines.news.yahoo.co.jp/endohomare/20150914-00049466/

安保法案を中国はどう見ているか?――ネットの声も含めて

  日本の安保法案に関して官製メディアがどのように報じ、ネットユーザーはどう見ているのか。
 その中間的な香港「鳳凰網」の解説を含めて、中国の目を見てみよう。
 日本の抗議デモに対する声も興味深い。

◆官製メディアは

 まず官製メディアの象徴である中国国営の中央テレビ局CCTVは、昨年から毎日のように日本の安保法案に関する報道を続けていた。
 9月3日の抗日戦争勝利70周年記念式典が近づくと、さすがに式典と抗日戦争もの一色で塗りつぶされたが、それが過ぎるとまた安保法案を報道するようになっている。
 中国政府の通信社である新華網や中国共産党の機関紙のウェブサイトである人民網、あるいはその傘下の環球網なども歩調を合わせている。 

それらを総合すると、以下のような論調が目立つ。

●安倍内閣は軍国主義国家に戻ろうとしている。

●アメリカの軍事予算が減り、アメリカ国民が戦争に対して「これ以上犠牲になるのはごめんだ」という嫌悪感が強まっているので、選挙の際の国民の人気を気にしてアメリカの負担を軽減しようとしている。
 そのため日本にアメリカの肩代わりをさえようとしている。
 安倍(首相)はアメリカの望むように動こうとしている。

●安保法案には日本国内的な緊急性がないが、アメリカの要望に応えるという意味の緊急性がある。

●日本はそれにより、これまでの平和憲法を破棄し、またもや戦争への道を歩もうとしている。

●日本の国民は賢明で、安倍がいかに間違った道を歩もうとしているかを見抜いていて、激しい抗議運動が起きている。

●特に、これまで政治に無関心だった日本の若者が、安保法案をきっかけに政治に目覚め、中には若いママさんグループが、自分の子供の未来を心配して、政治のために立ちあがるようになった。

◆香港の「鳳凰網」の討論番組

 今年の5月14日、日本は臨時内閣会議を開き、安全保障法制の関連法案を閣議決定した。決定されたのは、新法の「国際平和支援法案」と、自衛隊法を含む10本の既存の法律の改正を一括して一つの法案にまとめた「平和安全法制整備法案」だ。
 法案は、集団的自衛権の行使について、「存立危機事態法」を設け、
★.「わが国と密接な関係にある他国への武力攻撃により、わが国の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」際には自衛隊が防衛出動し、武力を行使することが可能である
とした。

 また、これまでの「周辺事態法「重要影響事態法」と改正し、
★.「日本の平和と安全に重要な影響を与える事態」が発生した場合には、
 「後方支援に地理的な制約がない」ことを明確にしたほか、
 「支援の対象もアメリカ軍に限定しない」
などとした。

 これらの問題に関して香港系の、比較的中立なウェブサイト「鳳凰網」は、
 「新安保法案の実質とは何か?」
を中心に討論番組を報道した。

そこで討論された概要を示す。

●なんといっても、これは一つの方案ではなく、11個もの関連法案を「打包」(ダーバオ)で通そうというものだ。
 (筆者注:「打包」というのは本来「梱包」という意味ではあるが、最近ではレストランなどで食事をしたて食べ残した場合、捨てるのはもったいないので、パックに入れて包み、家に持ち帰ることを指している。
 これまでは官費で客を接待し必要以上に高価なご馳走を大量にオーダーして、残りを招待した側が持ち帰ることが、改革開放後の中国の習慣となっていた。
 習近平政権になってから「ぜいたく禁止令」が出されたりして、この現象がなくなったため、レストランは閑古鳥が鳴いているが、「打包」という言葉を使うとき、女性キャスターが目の奥で笑っているのは、「持ち帰り現象」を誰もが想像するからだ。)

●今回の安保法案は、日本敗戦後の平和憲法で許されている範囲を越えているので、本来なら憲法改正をおこない、日本国民の意志を問わなければならない。
 そのためには3分の2以上の国会議員の賛成が必要で、その上で国民投票を実施し、国民の2分の1以上の賛同を得なければならない。
 安倍(首相)には、その自信がないので、現行の憲法の中で、その修正をおこなおうとしている。

●これまでは専守防衛で、日本の本土が攻撃された場合にのみ武力行使をしても良いことになっていた。
 ところが「周辺事態法」という地理的概念を取っ払って、「重要事態法」に変えた。
 ということは地球の裏側だろうと、日本の利害にとって「これは重要だ」と判断すれば、どこにでも出撃していいことになる。
 アメリカや日本の他の友好国が困っていると判断すれば、日本も出動していい。
 それも武力を行使していいので、
 「新安保法案」は「日本猛虎可以出法案(日本が猛虎として出動していい法案)」
ということになる。

●自衛隊法は実際上撤回されて、国防軍法となるだろう。

●日本は中国と戦争をしようと思っているわけではない。
 アメリカを助けて軍事産業でお金もうけをしようとしているのだ。

●アメリカも中国と戦争をしようとは思っていない。
 アメリカの代わりに日本に出動させ、日本は中国の周辺小国に武器を売って儲け、自分の代わりにこれらの小国と中国との間に小競り合いをさせようとしている。

●その意味では巧みな対中包囲網だ。

以上が討論番組の概要だ。

◆中国大陸のネットユーザーの素朴な質問

 中国大陸の検索サイト「百度知道」にある素朴な質問と回答を見てみよう。
 他のポータルサイトにもある声を、総合的に拾ってみた。

●質問:日本国民は、なんであんなにまで安保法案に反対してるの?

回答1:だって、これは日本国民にとって金儲けができるとか、国民が豊かになる法案じゃなくて、戦争法案だよ。
 虫けらだって必死になって生きようとするのに、ましていわんや日本人においておや!(日本人だって人間だ、という漢語の表現)。
 あのひどい日本だけど、庶民は誰だって砲火の犠牲にはなりたくない。
 あの第二次世界大戦の悪夢を繰り返したくないって思ってるんだ。
 だからみんなが立ちあがって安倍に反対してるんだよ。

回答2:アメリカが敵と戦っていたら日本もアメリカの味方になって戦う。
 そしたら、アメリカが戦っている敵は、当然、日本を敵だと思うから、日本を攻撃するだろ?
 そんなことしなきゃ、日本は本来なら攻撃されなくても済んだのに、今まで敵じゃなかった国から、日本もいつも狙われる国になる。
 だから、国民が怒ってるんだよ。
 その敵国がISだったら、日本はもうお終いだ。
 ISに狙われるってことになるから。

回答2へのコメント:えっ、日本って民主主義の国だろう? 
 だったら、そんな首相を選挙で選ばなきゃよかったじゃないか。

回答3:そうだよなぁ。考えてみろよ、中国の軍隊が強大になり海外で活動すれば、おれたち中国人は反対するかい? 
 反対するどころか、国威を宣揚できて誇らしいと思うだろ? 
 中国人は軍隊を持っていていいのに、なんで日本人は持っちゃいけないのかなぁ…。

回答3へのコメント:日本は敗戦したからさ。
 だからアメリカが軍隊が持てないような憲法を作らせたのさ。

回答4:それにしても日本国民は「平和憲法を守れ」って、すごい勢いで抗議デモをしているよね。
 日本国民って、本気で平和を愛している人が多いんだね。
 そこは感心する。
 政府に抗議しても逮捕されないのは、いいよね。

●質問:日本は安保法案で中国を狙ってるの?

回答1:ちがうよ。全世界だよ。

回答2:「反戦」を誓って「宣戦布告」してるんだよ。

●あれは「戦争立法」だ

 安保法案の内容を見たら、あれは「戦争立法」だ。
 安倍はおじいさんの夢を叶えるために軍事大国への他心を捨てることができない。
 法案が通れば、集団的自衛権を解禁して、専守防衛から一気に戦後体制を変えてしまう。
 その分岐点なんだよ。

●安倍政権って、我が国の(中国共産党)政権と似てないか?

(以下、複数のウェブサイトから、類似のものを拾った。)

コメント1:「国民を守るために」戦争法案を作るって、我が国の憲法に「人民が主人公」って書いてあるジョークと似ている。

コメント2:「総合的に判断する」とか、「呪文」のような言葉を唱えて、自分たちのやりたい方向に持って行く。
 それも似てる。

コメント3:民主主義って、本当に「民主的」なのか? 
 国民が反対したって国会が通せばそれでいいんだから。
 でも、それって、日本国民が選んだんだから、ま、自業自得。

コメント4:我が国の指導者の方が「人民の声」、気にしてるよ。
 いや、怖がってる。

●アメリカは「軍火」を売るのを待ってるだけさ

 日本が安保法案を通せば、喜ぶのはアメリカ。
 オバマは戦争をしないって言って、就任早々ノーベル平和賞なんか貰った。
 だから、これ以上、アメリカ国民を欺くわけにはいかない。
 そうなるとアメリカの軍事産業家たちが民主党を応援しなくなるだろう?

 つぎの選挙では共和党が勝つ。
 それは困るんだよ。

 だから安倍に安保法案を通させて、アメリカの軍事産業家を喜ばせようってわけさ。
 そうすれば、少しは民主党に票が入るだろ?
 このままだとオバマは歴史に汚名を残すだけだし……。

 なお、中国のネットには、自衛隊のどの武器やどの部品あるいはどの機能がアメリカのどの軍事産業会社の製品だとか、詳細に書いたものがある。
 さらにそれが日本のどの企業と結びついているかも日本企業名を列挙して詳細に書いてある。
 だから日本の一部の経済界からも突っつかれているといった情報も数多くある。
 長すぎるので省略する。

 日本における情報や論争とあまり変わらないが、
★.中国では特に、アメリカの国防費や軍事産業に注目している点が目立つ。



ビデオニュース・ドットコム 9月12日(土)20時38分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150912-00010000-videonewsv-soci

安保法案はなぜ危ないのか

 安倍晋三首相は早ければ来週にも安全保障関連法案の採決を行う予定だという。
 参議院でも自公合わせて過半数を握り、万が一参議院が採決しない場合でも、衆議院では再議決による法案可決が可能な3分の2の議席を持つ以上、与党がその気であれば法案の成立は確実な情勢となっている。

 憲法が禁じると解されてきた集団的自衛権を認めるこの法案が、憲法違反の疑いが濃いことは論を待たない。
 ほとんどの憲法学者や歴代の内閣法制局長官、ひいては元最高裁の長官までがこぞって「違憲」と呼ぶこの法案を、与党が数の論理が強行可決することによって、日本の立憲主義が蔑ろになることの日本の政治文化への影響がどれほど大きなものになるかは、現時点では予想することすら難しい。

 7月18日にマル激に出演した憲法学者の石川健治東大教授が指摘するように、日本が少なくとも戦後、これまで失ったことがない何か大きなものを失うことだけは間違いないだろうが、それが何であるかは大きすぎてわからないといったところが、多くの人の正直な感覚だろう。

 しかし、この法案には合憲性以外にも問題が多い。
 法案が通った場合、違憲訴訟も提起されるだろうが、そうしている間にも法律の運用が始まれば、問題点が噴出する可能性がある。

 合憲性に疑義があることに加え、この法案は
1]. 武力行使の行使基準が政府の「総合的な判断」などという抽象的なものに委ねられることにより、行政権限が無限に拡大してしまう恐れがあること、
2.]. その一方で政府が主張する抑止など日本にとってメリットをもたらす効果が期待できないこと、
3]. そのような問題を抱えた法律が実際に施行・運用された結果、中国やテロリストがどのような対抗措置に出てくるか、あるいは行政府の暴走を誰も止められなくなる可能性を含め、その影響を事前に想定することが困難なこと、
の3点に重大な問題がある。

 つまり、憲法違反の危険を冒してまで無理やり法案を強行可決し、法律が成立したしても、政府が喧伝するような効果は期待できず、その一方で、日本は数々の大きなリスクを抱えることになってしまうのではないか、ということだ。




レコードチャイナ 配信日時:2015年9月6日(日) 8時14分
http://www.recordchina.co.jp/a118278.html

アジアの人々の好感度、高い順に日本、中国、韓国

  2015年9月4日、米国の調査で、アジア・太平洋地域の10カ国中、日本の好感度が最も高く、中国や韓国を上回ったことが分かった。
  日本との比較に敏感な韓国のネットユーザーは
 「日本に味わわされた屈辱を忘れるなんて納得いかない」
などと憤慨。
 日本のネットユーザーは
 「少しは自覚できれば」
などと冷笑している。

 韓国・ヘラルド経済などによると、米世論調査機関のピュー・リサーチ・センターはこのほど、アジア・太平洋地域10カ国と米国の1万5313人を対象に、周辺各国に対する好感度を調査した。
 その結果、日本に好感を持つと答えた人の割合は71%で調査国中最も高く、好感を持たないとした人は13%にとどまったことが判明。
 対象地域主要4カ国の好感度は
1].日本(71%)、
2].中国(57%)、
3].インド(51%)、
4].韓国(47%)
の順となった。



サーチナニュース 2015-09-27 14:11
https://www.youtube.com/watch?v=K2BmkIFHhvU

日本の好感度が高い! 
アジア各国で「隣国の印象」調査結果=露メディア

 中国メディアの環球網は23日、ロシアメディアの報道を引用し、米国のシンクタンクである「ピュー・リサーチ・センター」がこのほど「アジア各国の人びとの隣国に対する印象」を調査したところ、アジアの人びとがもっとも好感を抱いていた国は「日本だった」と報じた。

 記事は、ピュー・リサーチ・センターが4月6日から5月27日かけてアジア各国で
★.「アジアの国のうち、どの国の好感度がもっとも高いか」を尋ねたところ、全体の71%が日本
を挙げたことを紹介。
★.さらに57%が中国と回答したほか、
★.51%がインド
★.47%が韓国となったと報じた。

 さらに、日本に対してもっとも好感を抱いていた国は
マレーシアで、回答者の84%が日本に対してポジティブな印象を抱いていたことを紹介。
 さらにベトナムが82%
 フィリピンは81%だったと紹介し、
 日本はアジア各国から高く評価され、アジアの人びとから好感をもって受け入れられていることを伝えた。

 一方、ピュー・リサーチ・センターの調査では、日本における韓国の好感度が
 「急激に低下したことが分かった」
と伝え、
 韓国に好感を抱いていたのはわずか21%
だったと紹介。

 また記事は、08年に行われた同一の調査では同数値が57%だったことを指摘し、ピュー・リサーチ・センターの分析として
 「日本で韓国に対する好感度が急激に低下したのは慰安婦問題と関係がある」
と伝え、慰安婦問題は日本人の韓国に対する好感度を低下させているだけでなく、日韓両国の関係そのものを緊張させる要因となっていると伝えた。



JB Press 2015.9.2(水) 柯 隆
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44660

這い上がりたい中国人、
現状に満足の日本人
「次に犠牲になるのは自分の番」と常に危機感

 中国経済にはいろいろと不思議で不可解なことがある。

 中国の経済統計はさまざまな数値が水増しされていると見られるが、中国人の生活と購買力が10年前に比べて向上しているのは確かである。
 海外のメディアは、以前から中国崩壊論を唱えているが、中国経済が経済危機らしい危機に陥ったことはこれまでなかった。

■民主主義は社会主義に勝るのか?

 社会主義体制が市場経済と結合して成功しているということなのだろうか。
 中国共産党の言うように、社会主義体制のほうが民主主義体制よりも優れているのだろうか。

 この設問には容易に答を出せない。
 中国経済が種々のリスクや不確実要因を抱えていることは確かである。 
 しかしその中で専制政治の政府は、いざとなれば素早く問題に対処することができる。

 むろん、ときには政府が対処方法を間違えて、さらに大きな問題を引き起こすこともある。
 しかし、例えば福島の原発事故に対処する日本政府の迷走ぶりを見れば、民主主義が社会主義に勝るとは言えないはずである。
 中国であれば、福島原発事故のような問題は電力会社に任せることはせず、軍隊を投入して事態の収拾を図るはずだ。

 民主主義は、ある意味ではとても面倒で非効率的なシステムだと言える。
 合議制でコンセンサスが得られなければ何も実行に移せない。
 しかも、そのコンセンサスが最良で正しいとは限らない。

 例えば日本政府は安保関連法案の成立に取り組んでいる。
 それに対して「戦争法案だ」という批判があるが、実際には今の日本は戦争を引き起こすことはおろか、戦争に参加することすら難しい。
 それよりも安保関連法案の最大の問題は、憲法を改正せず、条文の解釈を変えて成立を強行しようとしていることである。
 論理の一貫性はどこにもない。

■中国社会は国民全員が参加するババ抜きゲーム

 民主主義体制では、政府が失敗すると国民全員がそのコストを負担することになる。
 だからこそ、あらゆる政策について時間をかけて審議しなければならない。

 それに対して社会主義体制では、政府が失敗すると国民全員がコストを負担するのではなく、それに関係する一部の人々が犠牲者となってコストを払うことになる。
 したがって社会主義国においては、どのグループに属するかはとても重要な問題になる。

 毛沢東時代、若者は学校を卒業すると、誰もが国営企業に就職したいと願った。
 そして、農民の子どもにとって、人民解放軍に入隊することが夢だった。
 あの時代において国営企業と人民解放軍に入る者はまさに「勝ち組」だった。

 「改革・開放」政策の初期、1980年代には、負け組の農民の子弟たちは活路を切り開くために、自ら零細民営企業を創業した。
 中にはビジネスに成功する者も現れた。
 しかし、都市部の親は自分の子どもがこれらの「成金」(当時の中国では「万元戸」と呼ばれていた)と結婚するのを認めなかった。
 もちろん今の中国では状況は変わっている。

 めまぐるしく変化する中国社会は、国民全員が参加するババ抜きゲームのようなものと言える。

 例えば、今回、天津の港で大爆発が起きた。
 爆発した化学薬品の倉庫の近くに住む1万7000戸の住民は一瞬にして平和な生活を破壊された。
 彼らも犠牲者となったわけだが、
 中国政府による最終的な解決は「問題の風化」
である。
 おそらくなぜ爆発が起きたのか、倉庫の中にどのような薬品が保管されていたかなどについては、永遠に謎のままであろう。

 時間が経つにつれ、人々は自分とは関係のないことだと事故のことを忘れ、事故は徐々に風化していく。
 冷たいというよりも、今回ババを抜いたのはあそこに住んでいる人々だったと納得し、忘れ去っていくのだ。

■底辺から抜け出さなければ犠牲になる

 中国が社会主義体制を確立してからの歴史を改めて振り返れば、毛沢東時代において最も犠牲になったのは農民だった。
 ピラミッド型の社会において犠牲になるのはいつも底辺の階層である。

 今、中国で起きている株価の暴落も実は同じことだと言える。
 株式投資を行っているのは、金融機関やファンドなどの大口投資家と多数の零細個人投資家である。
 株価が乱高下するとき、大儲けするのは大口投資家であり、大損するのは底辺にいる個人投資家たちだ。

★.社会主義体制においては、
 自分がそのピラミッドの底辺に陥ってしまった場合、
 次に犠牲になるのは自分だと自覚しなければならない。
 だからこそ中国人はたえず現状に満足せず、少しでも上の層によじ登ろうとする。
 中国人の上昇志向が強い理由はそこにある。

■「上昇志向」が否定される日本社会

 それに対して日本社会では、社会の底辺に属していても切り捨てられる心配がない。
 だからこそ一部の若者は安心してニートやフリーターであり続けることができる。

 いまや日本社会では「上昇志向」という言葉は否定的にさえ捉えられることがある。
 民主党政権において事業仕分が行われ、民主党の幹部が「なぜ一番でないといけないのか」と人々を失笑させる質問を発したことは記憶に新しい。

 それに対して安倍政権は日本社会の無力さを正そうとしているように見える。
 しかし、着眼点が間違っている。
 安保関連法案を成立させても、若者の力が湧き出すことはない。

 かつて最高実力者だった鄧小平は「改革・開放」政策を進めた当初、経済の自由化ではなく教育改革に真っ先に着手した。
 イデオロギー教育の強化ではなく、学力を強化する改革だった。

 下村文科大臣は進学率の引き上げに意欲を示しているが、残念ながらそれは逆効果である。
 日本が取り組むべきなのは大学進学という入口の改革ではなく、一定の学力が備わっていない学生を卒業させない出口の改革であろう。
 下村大臣は大学進学率を現在の約50%から70%に引き上げると豪語しているようだが、人材育成の観点からは大学進学率を30%に引き下げ、ほかの若者は専門学校や職業訓練学校に進学させるべきである。

 中国政府はさまざまな悩みをこれからも抱えていくだろうが、日本も負けず劣らずさまざまな悩みを抱えることになろう。



レコードチャイナ 配信日時:2015年9月24日(木) 5時44分
http://www.recordchina.co.jp/a119595.html

世界の大半が日本の憲法改正に賛成、
中国テレビは「世界中が非難」と報道
=「もううそには慣れた」
「中国はますます孤立している」―中国ネット

 2015年9月22日、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で、世界の大半の国が日本の憲法改正に賛成していると伝える投稿があった。

 投稿者は、
 「日本の憲法改正について米国は、アジア太平洋地域の平和と安定に寄与すると述べ、
 英国やドイツも賛成を表明している。
 NATO加盟国は基本的にどこも賛成で、
 ASEAN加盟国もほとんどの国が賛成、
 一部の国が黙認状態だ
 でも、中国中央テレビは世界中が日本の憲法改正を非難していると伝えている」
と指摘した。

これに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

「中央テレビは党が飼っているイヌだからね。
 イヌは主人に永遠に忠実」
「中国にとっての真理は、他人からするとただの笑い話」
「真実を知るより夢を見ていた方がまだいいんだよ」

「もううそには慣れているし」
「ネットが発達した時代だからな。 
 うそはすぐにばれる」
「日本の憲法改正に多くの国が賛成というのは事実。
 反対は中国と韓国だけ。
 でも日本人自身が一番激しく反対しているという事実はどうなんだ?」

「憲法改正は日本国内こと。
 内政に干渉しちゃ駄目だよなあ」
「賛成する人が多ければそれが真理だとは限らない」
「ヒトラーが軍拡する時も反対の声は少なく、英仏も黙認だったろ。
 でも結果はどうだ?」

「なんだかますます孤立しているようだな」
「なんで多くの国が日本の軍隊建設を支持するのだろう?
 中国はなんて孤立しているんだ。
 だからもっと強くならないと」




●『なぜ日本を支持する国ばかりだ?』と中国が”予想外の事態”に困惑。日本は世界から嫌われているはず