『
サーチナニュース 2015/09/09(水) 17:00
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0909&f=business_0909_040.shtml
60歳を過ぎてチャレンジ精神旺盛、
現代シニアは健康に身体を動かすことが好き
まもなく迎える、9月21日の「敬老の日」。
「老人を敬愛し、長寿を祝う」という趣旨の祝日であるが、
最近は「老」という文字が似つかわしくない、活動的 なシニアが増えている。
トレンド総研が実施した「60歳を過ぎてからのチャレンジ」調査では、55%が新しいチャレンジの経験が「ある」と回答。
世代・ト レンド評論家の牛窪恵さんは、
★.「60代以上の男女をひと括りに『高齢者』と見るのは、もはや古い時代」と語り、
現代シニアの旺盛な消費意欲に着目したサー ビス・商品の充実ぶりにも注目している。
トレンド総研の調査は、60~70代のシニア男女500名(年齢・性別で均等割付)を対象に実施。
調査期間は2015年8月5日~8月7日。
「60歳を過ぎてから、何か新しくチャレンジしたことはありますか?」
という問いに55%が「ある」と回答。
また、
「これから、新しくチャレンジしたいことはありますか?」
と聞くと34%と3人に1人が「ある」と答えた。
これからチャレンジしたいことを具体的に聞くと、
「趣味」(41%)、
「旅行」(36%)、
「運動・スポーツ」(21%)、
「勉強・資格取得」 (19%)、
「仕事・ビジネス」(15%)、
「ボランティア」(12%)
など、幅広い分野に興味・関心を持つシニアの様子がうかがえる。
また、
「60歳になる前となった後で、チャレンジしたいことは変わりましたか?」
という質問には、57%が「変わった」と回答。
「定年後は何も考 えず日々過ごそうと思っていたが、実際はジムへ通ったり、海外旅行を楽しんだりしている」(67歳・女性)、
「60歳になってから自分で会社を設立したく なり、資金調達のため3つの仕事を掛け持ちしている」(66歳・男性)
など、もともとはのんびり過ごすつもりだったけれど、いざ60歳になってみると、新 しくチャレンジしたいことに目覚めてアクティブに活動しているというシニアが多いようだ。
実際に、
「60歳になる前に想像していたよりも、自分はアクティブに活動していると思う」人は60%、
「60歳を過ぎてから、昔よりもアクティブ になったと思う」人は37%。
「自分の子供よりもアクティブに活動していると思う」人も31%
になっている。
そこで、
「自分の活動する気力、体力などを年 齢であらわした“活動年齢”は何歳だと思いますか?
」と聞いたところ、
平均は「実年齢マイナス6.3歳」になった。
年齢以上に活動的であると自覚するシニ アが多いようだ。
最後に、
「新しいことや楽しいことにチャレンジし続けるために、最も必要だと思うものは何だと思いますか?」
と聞いたところ、最も多かったのは
「健康」で67%。
「気力(好奇心・興味)」(13%)、
「お金」(7%)、
「体力」(6%)
などを大きく上まわり、いつまでもチャレンジを続けるには 「健康」が何よりの資本と考えるシニアが多いことがわかった。
牛窪恵さんは、現代シニアの特徴や傾向について
「たとえば、経済産業省の『産業活動分析』でスポーツクラブ使用料の年齢階級別シェアは、
60代が 約4割、70代が3割弱と60代以上が使う金額が、なんと全体の7割近く
にのぼります。
元気もお金もそれなりに持っているのが、近年のアクティブシニア。
チャレンジ精神も旺盛で、様々な分野での消費をけん引しているのです」と語る。
また、「娘や息子とも仲が良いケースが多いのも特徴で、巣立ったあともメール等を通じてファッションやグルメ、旅情報を共有し、元気に『二世代・ 三世代消費』を繰り広げています。
特にシニア男性は昨今話題の
『イクジイ(育児に熱心な祖父)』願望が強く、
『孫と遊ぶためにも、若くいたい』と、運動を 習慣化するケースも目立っているようです」と、「心と体の健康維持」に意識が高いシニアの背景を考察している。
そして、「最近では、健康をサポートするアイテムや、世代特化型の旅行・レジャー商品など、シニアたちのチャレンジをサポートする商品もますます充実してきており、アクティブシニア市場のさらなる盛り上がりが期待されます」と注目している。
例えば、今年8月にパナソニックが発売した「ひざトレーナー」は、歩きながら効果的にひざ周りを鍛えることができる筋力トレーニング機器。歩く動 作に合わせて、ひざ周りの前後の筋肉に電気刺激をかけることでひざ周りの筋肉をバランス良く鍛える。
臨床評価で3カ月の使用で筋力アップが実証され、 JAXA(宇宙航空研究開発機構)との共同研究として長期宇宙滞在における筋量低下への対処手法として検証実験も行われるほど話題の商品だ。
また、iPadを使って認知機能向上をめざす「みつおか式 脳若トレーニング」は、2010年のスタート以来、自治体の介護予防教室や地域のコ ミュニティスペースでのべ1万人以上が体験。
「楽しく、継続して参加できるトレーニング」として評価され、全国40自治体の介護予防教室で採用されてい る。
他にも、JTBガイアレックがミドルエイジやアクティブシニアを対象にした「シニア留学」を提供。
海外で「学ぶ」「遊ぶ」「暮らす」をテーマにした 50歳以上対象の「大人の遊学」プログラムを提案している。
』
「老」から「シニア」へ、元気なジイサンバアサンが増えている。
日本の高齢化はどんどん進んでいく。
老人は子供に面倒をみてもらうことを嫌う。
働き続けて溜め込んだ財産は子供に与えるよりも、楽しく使い切ってしまおう。
子供に財産を残さない、と決断すれば老後は一瞬にして気楽になる。
旧来の『家』にとらわれることはなくなる。
「墓」そんなものはいらないよ。
墓なんぞに骨を入れるな。
あんな狭い石の空間など入りたくもない。
骨が風邪引いたらどうする。
骨は粉砕して山でも海でも撒いて、自然に返してくれ、
ということになる。
坊主にカネを払うことはない。
戒名なんぞはいらない。
死んでしまえば地獄も極楽もあるもんか。
とすると、
生きているうちに稼いだお金は使い切ってしまおう、
と考えるようになる。
お金が使えるようになると、人間げんきんなものでゴロリと元気になる。
なんとも浅ましいし、卑しい。
でも楽しい老後にはなる。
『老人よカネを使え、墓はやめろ、戒名もやめろ、生きているうちにカネを使え!』
「何に使ったらいいいか?」
そんなことは自分で考えろ。
そこから、老後の一歩がはじまるのだ。
そういえば、この間ネットを見ていたら、萩本欽一が駒沢大学に入学したというニュースがあった。
74歳だという。
そういう老人を入学させる駒沢大学もやるね。
入学試験はおそらく論文一本だけだと思うが、どうだろう。
『自分の人生について千字以内で述べよ』
といったところか。
『
朝日新聞デジタル 2015年7月11日13時11分
http://www.asahi.com/articles/ASH785CSZH78UPQJ00G.html
●遠回りしようよ、失敗だらけでも 萩本欽一の大学生活
』
そういえば、電子工学出身の古い友人が駒沢に入学したと、自分のブログに書いていたのを読んだことがある。
社会人入学枠みたいなのがあって、それを利用して入学した学生に看護師さんがいて、農村では自殺するとき農薬を飲む事が多く、新任の若い医者ではその対処がわからす、経験のある看護師がサポートすることになると、駒沢の先生が手紙に書いていた。
検索してみた。
『
駒沢大学 社会人特別入学試験
http://www.komazawa-u.ac.jp/cms/shakai
』
レコードチャイナ 配信日時:2015年9月10日(木) 5時16分
http://www.recordchina.co.jp/a118647.html
「高齢者が暮らしやすい国」
アジア首位は日本、韓国振るわず
=韓国ネット「日本は福祉でも脱アジアか」
「日本から独立すべきじゃなかったかも」
2015年9月9日、韓国・聯合ニュースによると、「高齢者が暮らしやすい国」ランキングで、スイスが1位、日本が8位、韓国は60位となった。
国際高齢者人権団体のヘルプエイジ・インターナショナルはこの日、世界96カ国を対象に高齢者福祉の現況を調査した結果を発表した。
これによると、
スイスに次いで
ノルウェー、
スウェーデン、
ドイツ、
カナダと、
上位にヨーロッパと北米諸国が並ぶ中、
日本が8位
に入った。
その他アジアでは、
タイが34位、
ベトナムが41位、
中国が52位
韓国が60位
だった。
最下位はアフガニスタンで、下位圏はアフリカ地域の国が多かった。
ランキングは、高齢者の所得の安定性や健康状態、就業の可能性、公共交通の利便性など13の要素について算出されている。
これについて、韓国のネットユーザーからは次のようなコメントが寄せられている。
「韓国はすべての世代が暮らしにくい国だ」
「お金持ちが一番暮らしやすいのは韓国らしいけど?」
「韓国や中国が50、60位なのに、日本は8位か。
福祉でも、日本はもう脱アジアだね」
「韓国が60位になれたのは、地下鉄のおかげ」
「あえて順位を付けなくても、韓国の街を見れば分かるよ。
お年寄りがリヤカーを引いてごみをあさってる」
「地獄の半島が60位にもなったって?
圏外かと思ったのに」
「アフリカや中東の国を除いたら最下位のレベルだね。
政府は、国家の発展に尽くした方たちの老後のために努力すべきだ」
「お年寄りたちがせっかく朴槿恵(パク・クネ)に投票して得たものが、中国より下か」
「いくら日本を悪く言っても、市民意識など、学ぶべき点は学ぶべきだ。
近いけどまったく違う国、日本」
「韓国のお年寄りは日本に行けばいい」
「韓国は日本から独立すべきじゃなかったかも」
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年9月10日(木) 14時8分
http://www.recordchina.co.jp/a118693.html
高齢者が暮らしやすい国、中国は52位
2015年9月9日、世界の高齢者の生活環境を調査している国際団体ヘルプエイジ・インターナショナルは2015年度の「高齢者が暮らしやすい国」ランキングを発表した。
中国メディア・澎湃新聞(ザ・ペーパー)が伝えた。
調査会社ギャラップや世界保健機関(WHO)、世界銀行、国際労働機関(ILO)のデータをもとに、96の国と地域の高齢者の収入や医療状況などを分析した。
首位はスイスで、ノルウェー、スウェーデンが続いた。
上位には欧米諸国が並び、米国は9位。
アジア勢からは日本の8位が最高位で、日本は「世界で最も健康的な国のひとつ」とされた。
タイは34位、中国は52位、韓国は60位だった。
最下位はアフガニスタン。
中国は安全性や自由さ、公共交通機関などの生活をとりまく環境で比較的高い評価を得たが、中国の高齢者は収入の保障や健康の面で評価が低いという結果になった。
「困率は23.9%」に上り、アジア地域の平均(12.9%)を大きく上回った。
健康面ではうつ病や非伝染性の慢性疾病への取り組みが課題とされている。
』
『
東洋経済オンライン 2015年09月16日
劉 瀟瀟 :三菱総合研究所 事業予測情報センター研究員
http://toyokeizai.net/articles/-/84386
中国人が定年後は仕事をせずに過ごす理由
働きたくても働けない「ワケあり老人」も多い
●中国の公園では太極拳をしている高齢者をよく見かける。定年後の人々も多いが、実は「ワケあり退職者」の場合も少なくない(写真:ZUMAPRESS/アフロ)
三菱総合研究所の中国人女性研究員である劉瀟瀟(りゅう しょうしょう)氏が「日本人が意外に知らない中国人の消費マインド」などについて分析する短期集中連載。
第3回は「なぜ中国人は定年後働かないのか」。
実は、日本に旅行にやって来る中国人が一番驚くことの一つは、年配の日本人がいきいきと働いている姿だという。
なぜ中国人は、定年後ほとんど働かないのだろうか。
■中国人観光客が驚くのはトイレだけでなない
「中国人の爆買い」。
最近は当たり前になったが、中国人旅行客が日本でどんな消費行動をとっているのかは依然として興味津々だ。
つい最近も「夜の新宿は中国人の『代理爆買い』で沸騰中」という記事が出ていた。
筆者も、この春から夏にかけて中国に行き、北京や上海など大都市在住の訪日中国人40名ほどにインタビューを敢行した。
もちろん、訪日中国人の実態を調査するためだ。
だが、彼らに話を聞くうちに、今回は「中国人の働き方」についての話をお届けしたくなったというわけである。
彼らに「日本で驚いたことは何ですか」と尋ねると、まず「公衆トイレが綺麗ですね」となる。
これは予想できる。
だが、その次は
「タクシーの運転手さんはみんな高齢者ですね!」
「空港で手続き場所を案内してくれる係員は高齢者ばかりでびっくり」
「みんな白髪なのに仕事をまじめにやっていてすごい」
である。
純粋に高齢者が働いていることに驚いているのだ。
その一方で、中国では、老人男性が早朝公園で太極拳をしたり、大勢のおばさんたちが公園で合唱の練習をするのはごくありふれた風景だ。
また夜になると、スーパーの前の広場で真剣にダンスする(いわゆる「広場踊り」)しているのも中国人なら誰でも知っている。
逆に言えば、中国では高齢者がバリバリ働く姿を街中であまり見かけないのだ。
日本では、定年延長や雇用継続制度により、少なくとも65歳まで働く環境が整いつつある。
もちろん、タクシーの運転手が高齢者であっても誰も不思議だと思わない。
一方、中国では、高齢者の定義は、60歳以上である。
★.「高齢者」の人口は2014年では2億1200万人に達し、総人口の15.5%を占めるようになった。
中国の定年年齢は、男性60歳、女性50歳、幹部クラスの女性は55歳と規定されているため、多くの高齢者は50歳から60歳の間で定年となる。
中国も、日本と同じく高齢化社会に入り、いわゆる「人口ボーナス」(生産年齢人口の増加率が人口増加率よりも高くなること)は終わった。
だが中国の高齢者の多くは日本人のようには仕事をしない。
なぜだろうか。そのあとの生活はどうなっているのか。
■「2種類」に分かれる中国の高齢者
大雑把に言うと、中国では「定年後あまり仕事をしない層」は、2つに分かれる。
一つは少数の「人生謳歌派」。
もう一つは多数の「ワケあり派」
である。
どういうことか。
★.前者は自分の第二の人生を豊かなものにするため、今までできなかった勉強・趣味・スポーツ等をする。
いわば仕事には見向きもしない人たちだ。
★.一方、後者は、仕事をしたいという要求はあるものの、孫や親の面倒をみる必要などがあり、仕事をしていない人たちのことである。
★.一方、中国の職場は、「体制内」と「体制外」に分けられる
といってよい。
以前の職場が体制内の人には「人生謳歌派」が多く、体制外の人には「ワケあり派」が多いとみられる。
★.体制内の職場とは何か。
例えば政府機関、国有企業、大学、さらにはそれに準ずる組織(日本の独立行政法人や特殊法人などに該当)など、中国で主流に位置する職場のことを指す。
逆に言えば、その周辺や、それ以外の一般民間企業や外資企業などは「体制外の職場」ということになる。
体制内にいれば、給与は安定し福利厚生も厚く、定年後も、年金以外の各種手当が出る。
そのため、現役時代とあまり変わらない月収を得ることが可能だ。
インタビューでも確認できたが、体制内の職場で働いていた高齢者は、高学歴の人が比較的多い。
一定以上の世代では、ほとんどの大卒者は体制内の職場に就職できたからである。
おカネと知識を持っているため、定年後でも充実した生活を送れる。
例えば、年中世界中を旅行している大学教授夫妻もいれば、職場の手厚い住宅制度によって、数百万円で購入したマンションがなんと数千万円に値上がりしたおかげで、趣味に没頭している人も少なくない。
こうした「体制内の職場」の人々から見れば、自分の子供に体制内の職場へ就職することを強く願うのも当然のことだ。
「80後」(1980年代生れ)、「90後」(1990年代生れ)の世代からしても、自分の親や友達の体制内の親を見て羨ましいと思うのは当たり前。
このため、中国の公務員試験と国有企業の入社試験は非常に競争が激しい。
その一方で、体制外高齢者の多くは、働きたくてもなかなか働けないのが現状だ。
一般民間企業等の「体制外」で働いていた人は、退職後収入が年金だけになり、現役時代より生活水準を下げざるを得ない。
「お手伝い」を雇う余裕がないので、自ら孫や親の面倒を見ることになり、自分の時間をなかなか持てない。
だからストレスを発散したい時は、費用があまりかからない「広場踊り」や「公園合唱」になるのである。
中国では、同じ年齢の高齢者でも、元の職場の違いによって、定年後の生活に大きな差が出る。
■中国では「晩年を楽しむ」のが理想的な生活モデル
もし、日本では当たり前の70代のタクシー運転手が中国にいたら、どのように思われるだろうか。
「きっと家計のために働いてるのね。
こんな年齢になっても楽ができないなんてかわいそう」
「子供の顔が見てみたい。
なんて親不孝なヤツなんだ」
と思われるのと同時に、
「年寄りの運転する車に乗っても大丈夫なのか」
というのが一般的だ。
つまり、世間体と能力面の両面で普通に働くのが難しいのだ。
中国では、「颐养天年(イーヤンテェンニアン)」ということわざがあり、
「晩年を楽しむ.寿命が来るまで静養する」
ことが一番理想的な老後生活だと思われている。
子供が定年後の親に仕事をさせると、周りに親不孝だと思われる。
従って、親が再就職を通して自分の生き甲斐を見つけたいと言ってきても、子供は「面子」「圏子」重視の社会で変な噂を立てられたくない。
だから
「まあまあいい年だし、せっかく定年になったのだから、『清福(チンフー:何もしなくてもよいという幸せ)』を楽しんだら」
と慰めながら断るのが一般的だ。
では、逆に言うと、なぜ高齢者はこんな子供の「言いなり」になるだろうか。
理由は、中国の社会保障制度が整っていないため、自分の老後生活は主に子供に頼るしかないこからだ。
特に年金だけの生活になる高齢者は、自分が子供の負担になり、迷惑をかけることを心配する。
子供の機嫌を取るため、彼らが望むように、働かずに家事をしたり、孫の面倒を見る。
従って、定年後、日本人のように
「報酬がなくてもいいので、他人のために何かしたい」
「仕事を通して自分の生き甲斐を見つけたい」
とまで思う中国人高齢者は少ないのだ。
一方、中国の職場は、「効率至上主義」のため、高齢者雇用に後ろ向きである。
中国では、定年した「老人」に対しては、ネガティブなイメージが強い。
例えば
「身体が弱く、頭の回転も遅いので、効率が低い」
「知識が古い」
「教養レベルが低い」
「何かトラブルがあったら、子供がやってきて大騒ぎする可能性が高い」
「下手にこじれると、世論が高齢者の味方をして面倒」
「経歴を鼻にかける」な
どなどだ。
つまり、多かれ少なかれ、中国の企業は高齢者の就職に関しては、最初からかなり高いハードルを設定しているといってよい。
さらに言えば、現在の高齢者は一般的に専門知識を持つ人が少ないので、就職先を簡単に見つけられない。
しかも、中国政府は若者の就職率向上に手一杯で、高齢者の就職推進対策は二の次だ。
ここまで見てきたように、中国の高齢者の多くは、仕事の機会に恵まれていない。
それだけでなく、人生を楽しむ機会にも恵まれていない。
今の大半の高齢者は、1960年以前の生まれであり、戦争・建国・3年飢饉・文化大革命・上山下郷・改革開放等を経験し、苦労した世代だ。
大学進学は難しく、家計のため夢をあきらめた人も多い。
従って、自分がしたような「苦しい思い」を子供たちにさせたくないので、自分は節約しながら子供に大金を使う。
いい学校、いい塾、いい服…大学に入れば贅沢三昧、さらに就職先までも必死になって探してあげる。
挙句の果ては、結婚も親の責任だと考えコツコツとおカネを貯めていく。
せっかく、ようやく定年になり、楽になれるかと思ったら、孫の教育費用や面倒を考えなければならない。
そのため、「自分の人生」は永遠に眠り、自分は何が欲しいか、何か必要か、何があれば楽になれるかについて考えたこともないという人も少なくない。
■生き生きと働く日本の高齢者に学べ
そこで、「高齢化社会の先進国」である日本の出番だ。
日本の高齢者の「ロールモデル」、つまり趣味、仕事、ボランティアなどを通じて
「定年後の人生でも輝ける」
「自分らしく、楽しく暮らせる」
ことを、中国の高齢者に伝えていくことが必要だ。
そして、ロールモデルに応じた商品・サービスを提供し、「人生謳歌派」の高齢者はもちろん、「ワケあり派」の高齢者にも自己実現ができる定年生活を送ってもらえば、大きなビジネスにつながるはずだ。
筆者が中国でインタビューを行ったある中国女性は、
「日本に旅行に行ったのは、定年後自分を見失っていた頃。
このときは娘と一緒に買い物と気分転換のために行った。
空港で熱心に道を案内してくれた高齢者の係員や、頑張って荷物を運んでくれた高齢タクシー運転手に感動した」
という。
彼女は、中国に戻ってから孤児院の夜勤ボランティアをはじめたという。
その理由は、
「定年になったと言ってもまだ50代。家でぶらぶらするより、日本の高齢者のように世の中のため何かしたいと思うようになったから」
と答えてくれた。
』
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